フレンチ・カクタスとは? わかりやすく解説

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フレンチ・カクタス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/13 18:37 UTC 版)

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フレンチ・カクタス(French Cactus)は、冷たいタイプロングドリンクに分類される、テキーラをベース(基酒)としたカクテルである。ところで、テキーラをベースとするカクテルには、何らかのジュース(果汁)が使用されることが多い[1]

このカクテルは、テキーラをベースとするカクテルの中では数少ない、一切ジュースを使用しないカクテルとして知られている[1]

標準的なレシピ

作り方

を入れたオールド・ファッションド・グラス(容量180ml程度)に、まずテキーラ、次にホワイト・キュラソーを注ぎ、軽くステアすれば完成である。

備考

  • 後述のカクテル名の由来に関して、フランス産のホワイト・キュラソーを使うから「フレンチ」と付いているという説を取る場合、ホワイト・キュラソーには、コアントローが指定される[2]
  • 飲む人の好みにより、材料は増減される場合もある。なお、ホワイト・キュラソーはリキュールの1種であるから、必ず糖分を含んでいる。したがって、ホワイト・キュラソーの分量を増やせば、より甘くなる。

カクテル名の由来

フレンチ・カクタス(French Cactus)というカクテル名の由来には、幾つかの説がある。最初に、Frenchとは「フランスの」とか「フランス風の」といった意味の英単語であり、Cactusとは「サボテン」という意味の英単語であることを確認しておきたい。

使用される酒の生産地に関係するとする説

フレンチ・カクタスには、テキーラとコアントローだけが使用される。テキーラがテキーラであるための条件の1つとして、それがメキシコで作られている蒸留酒であることが挙げられる。したがって、テキーラは必ずメキシコ産である。そして、コアントローはフランス産のホワイト・キュラソーである。つまり、メキシコ産の酒と、フランス産の酒を使用することから、このカクテルにフレンチ・カクタスという名称が与えられたとする説が存在する[2]

必ずメキシコ産であるテキーラに、フランス産のコアントローが混ぜられることで、フランス風(French)になるというわけだ。したがって、この説を取る場合、使用するリキュールは、コアントローでなければならなくなる。

他のカクテルが関係しているとする説

フレンチ・カクタスと、同じタイプのカクテル(仕上がった時のスタイルが似ているカクテル)として、フレンチ・コネクションという名称の比較的有名なカクテルが存在する。フレンチ・カクタスの「フレンチ」は、このフレンチ・コネクションの「フレンチ」をいただいたものだとする説が存在する[1]

今でこそホワイト・キュラソーと言えばコアントローが有名だが、キュラソー自体は、別にフランスの酒ではなく、元々はオランダのデ・カイパー社が創製したリキュールである[3]

「フレンチ」の由来に関して、使用している酒とは無関係であるとするこの説は、キュラソーの歴史には合致する。では、残る「カクタス」の由来だが、テキーラがテキーラであるための条件の1つとなっていることとして、原材料としてリュウゼツランを51%以上使用していることが挙げられる。リュウゼツランは厳密にはサボテンではないが、メキシコでは、葉が針状の植物をサボテンと呼ぶこともあるという[4]

つまり、メキシコ産のサボテンのようなもの(リュウゼツラン)を原料とした酒を使っているから、サボテンを意味する英語「Cactus(カクタス)」と付けられたのではないかという説である。ただし、メキシコにはサボテンが存在する。なので、リュウゼツランなどとは無関係に、単純にテキーラの産地であるメキシコに存在するサボテンを、テキーラから連想して、サボテンを意味する英語の「Cactus(カクタス)」と付けたのではないかという説もある[5]

これらが合わさって「フレンチ・カクタス」となったというわけだ。この説を取るのであれば、使用するリキュールはホワイト・キュラソーであれば良いことになる。

出典

  1. ^ a b c 上田和男『カクテル』西東社、2001年、121頁。ISBN 4-7916-0994-8
  2. ^ a b YYTproject編『The カクテルハンドブック』池田書店、2006年、92頁。 ISBN 978-4-262-17231-6
  3. ^ 福西英三『リキュールブック』柴田書店、1997年、44-46頁。 ISBN 4-388-05803-3
  4. ^ 上田和男監修『カクテル・ハンドブック』池田書店、1997年、62頁。 ISBN 4-262-12007-4
  5. ^ 上田和男『カクテル Handy Book』西東社、2001年、91頁。 ISBN 4-7916-0977-8

参考文献

  • 若松誠志 監修『ベストカクテル』 p.209 大泉書店 1997年9月5日発行 ISBN 4-278-03727-9

フレンチカクタス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 02:04 UTC 版)

フレンチカクタス
第45回フィリーズレビュー
欧字表記 French Cactus[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2008年3月31日(17歳)[1]
抹消日 2012年9月7日[2]
タイキシャトル[1]
ブラッシュウィズテキーラ[1]
母の父 Broad Brush[1]
生国 日本北海道新ひだか町[1]
生産者 服部牧場[1]
馬主 (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン[1]
調教師 大竹正博美浦[1]
競走成績
生涯成績 11戦3勝
中央:10戦3勝
地方:1戦0勝[1]
獲得賞金 8020万2000円[1]
勝ち鞍
GII フィリーズレビュー 2011年
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フレンチカクタス(欧字名:French Cactus2008年3月31日 - )は、日本競走馬繁殖牝馬。主な勝ち鞍は2011年のフィリーズレビュー

馬名の由来は、テキーラベースのカクテル名。父の戦歴(仏G1優勝)と母名より連想。

経歴

競走馬時代

2010年9月18日中山競馬場5Rの2歳新馬戦でデビューし3着。翌月、東京競馬場の2歳未勝利戦で初勝利を挙げた。昇級初戦の赤松賞は2着だったが、続くひいらぎ賞で勝利を挙げる。

2011年は重賞初挑戦となる2月のクイーンカップより始動。前目でレースを進め、ホエールキャプチャの4着に入った。次走は3月の桜花賞トライアル・フィリーズレビューに出走。前走とは打って変わり、中団待機からの差し脚勝負を仕掛けると、直線で力強く馬群から抜け出し重賞初制覇を達成した。調教師の大竹正博もこれが重賞初勝利であった[3]。桜花賞本番は見せ場なく9着完敗。秋のレディスプレリュードと年末のターコイズステークスは共に二桁順位の惨敗に終わった。

年明け後も調子を取り戻せず、3月のオーシャンステークスを最後に競走馬登録を抹消され、現役を引退した。

繁殖牝馬時代

競走馬引退後、生まれ故郷の服部牧場で繁殖入りした。

2017年11月4日、初仔のカクタスバンガーが地方競馬にて産駒初勝利を挙げた。

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[1]およびnetkeiba.com[4]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2010.09.18 中山 2歳新馬 芝1600m(良) 15 8 15 016.30(5人) 03着 R1:36.3(36.3) -0.2 0横山典弘 54 コスモバタフライ 504
0000.10.10 東京 2歳未勝利 芝1400m(不) 17 5 10 004.50(2人) 01着 R1:24.4(34.1) -0.1 0北村宏司 54 (アルトゥバン) 502
0000.11.14 東京 赤松賞 500万下 芝1600m(良) 13 3 3 022.90(6人) 02着 R1:35.5(34.6) -0.4 0柴田善臣 54 ダンスファンタジア 500
0000.12.11 中山 ひいらぎ賞 500万下 芝1600m(良) 16 1 1 002.60(1人) 01着 R1:35.2(35.5) -0.2 0北村宏司 54 デルマドゥルガー 498
2011.02.12 東京 クイーンC GIII 芝1600m(稍) 16 6 11 012.80(3人) 04着 R1:35.7(35.1) -0.3 0北村宏司 54 ホエールキャプチャ 502
0000.03.21 阪神 フィリーズレビュー GII 芝1400m(稍) 16 6 11 007.70(3人) 01着 R1:22.3(35.5) -0.2 0北村宏司 54 (スピードリッパー) 498
0000.04.10 阪神 桜花賞 GI 芝1600m(良) 18 7 15 023.10(7人) 09着 R1:34.8(35.3) -0.9 0北村宏司 55 マルセリーナ 496
0000.09.29 大井 レディスプレリュード 重賞 ダ1800m(良) 16 1 2 020.90(4人) 16着 01:56.2(41.2) -5.4 0北村宏司 55 ミラクルレジェンド 504
0000.12.04 中山 ターコイズS OP 芝1600m(稍) 15 7 13 031.9(11人) 14着 01:34.2(35.7) -0.6 0丸山元気 55 マイネプリンセス 510
2012.01.09 京都 淀短距離S OP 芝1200m(良) 14 3 4 019.00(7人) 08着 R1:09.1(35.4) -1.6 0後藤浩輝 54 エーシンダックマン 514
0000.03.03 中山 オーシャンS GIII 芝1200m(重) 16 6 11 098.1(12人) 16着 01:11.1(36.7) -1.9 0北村宏司 54 ワンカラット 510

繁殖成績

生年 馬名 毛色 馬主 厩舎 戦績 出典
初仔 2014年 カクタスバンガー
→騸
青鹿毛 マンハッタンカフェ (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
→東郷淳二
美浦大竹正博
盛岡・桜田康二
→美浦・林徹
高知宗石大
佐賀・井樋明正
54戦5勝(抹消) [5]
2番仔 2015年 ドゥエベリーニ 青毛 林正道 栗東橋口慎介 6戦0勝(抹消・繁殖) [6]
3番仔 2017年 フレンチバローズ 栗毛 ジャスタウェイ 猪熊広次
→池田俊道
栗東・角田晃一
大井・月岡健二
→佐賀・柳井宏之
55戦1勝(現役) [7]
4番仔 2018年 ジルベールバローズ 黒鹿毛 オルフェーヴル 猪熊広次 栗東・渡辺薫彦
小林・福永敏
13戦1勝(抹消) [8]
5番仔 2019年 スマイリールリカ 栗毛 ハーツクライ 嶋田賢
→前田敏文
美浦・鹿戸雄一
北海道・田中淳司
→盛岡・飯田弘道
20戦0勝(抹消) [9]
6番仔 2020年 ハッピータイム 青鹿毛 キズナ 嶋田賢
→三嶋昌春
美浦・鹿戸雄一
→北海道・田中淳司
→小林・福永敏
23戦5勝(現役) [10]
7番仔 2021年 リーゼントキャロル 栗毛 エピファネイア 三浦大輔 栗東・矢作芳人
名古屋・角田輝也
12戦2勝(現役) [11]
8番仔 2022年 アッカーマン 栗毛 シニスターミニスター (株)ティケム 船橋川島正一 8戦4勝(現役) [12]
9番仔 2024年 フレンチカクタスの2024 鹿毛 ベンバトル [13]
  • 2025年4月18日現在


血統表

フレンチカクタス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヘイロー系
[§ 2]

*タイキシャトル
栗毛 1994
父の父
Devil's Bag
鹿毛 1981
Halo Hail to Reason
Cosmah
Ballade Herbager
Miss Swapsco
父の母
*ウェルシュマフィン
鹿毛 1987
Caerleon Nijinsky
Foreseer
Muffitys Thatch
Contrail

*ブラッシュウィズテキーラ
鹿毛 1993
Broad Brush
鹿毛 1983
Ack Ack Battle Joined
Fast Turn
Hay Patcher Hoist the Flag
Turn to Talent
母の母
Sheila Tequila
栗毛 1980
Indefatigable Graustark
Wonderful Isle
Sheila's Girl Victorian Era
New North
母系(F-No.) ブラッシュウィズテキーラ(USA)系(FN:4-g) [§ 3]
5代内の近親交配 Turn-to 5×5・5 [§ 4]
出典
  1. ^ [14]
  2. ^ [15]
  3. ^ [14]
  4. ^ [14], [15]


脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o フレンチカクタス”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2022年8月6日閲覧。
  2. ^ フレンチカクタス引退、繁殖生活へ”. ラジオNIKKEI. 2022年8月13日閲覧。
  3. ^ 【フィリーズR】カクタス重賞初V!厩舎一丸で昨年リベンジ”. sponichi.co.jp. スポニチ (2011年3月22日). 2022年8月6日閲覧。
  4. ^ "フレンチカクタスの競走成績". netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年8月6日閲覧
  5. ^ カクタスバンガー”. netkeiba.com. 2022年8月6日閲覧。
  6. ^ ドゥエベリーニ”. netkeiba.com. 2022年8月6日閲覧。
  7. ^ フレンチバローズ”. JBISサーチ. 2022年8月6日閲覧。
  8. ^ ジルベールバローズ”. JBISサーチ. 2022年8月6日閲覧。
  9. ^ スマイリールリカ”. netkeiba.com. 2022年8月6日閲覧。
  10. ^ ハッピータイム”. netkeiba.com. 2022年8月6日閲覧。
  11. ^ リーゼントキャロル (Regent Carol) | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2024年2月24日閲覧。
  12. ^ アッカーマン | 競走馬データ”. netkeiba. 2024年10月4日閲覧。
  13. ^ __________________|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2024年10月4日閲覧。
  14. ^ a b c 血統情報:5代血統表|フレンチカクタス”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2022年8月6日閲覧。
  15. ^ a b フレンチカクタスの血統表”. netkeiba.com. 2022年8月6日閲覧。

外部リンク




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