フォーレの手紙から
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 04:05 UTC 版)
「ピアノ五重奏曲第1番 (フォーレ)」の記事における「フォーレの手紙から」の解説
スイス滞在中にフォーレは妻マリーに宛てて頻繁に手紙を書き、ピアノ五重奏曲第1番の進捗状況を伝えている。このうち1903年にローザンヌから出された手紙には、フォーレの音楽や室内楽ジャンルに対する姿勢が表明されている。 「この新しい室内楽作品についての君の助言に感謝します。君が言うとおり、このジャンルはたしかに重要なものです。真の音楽、一人の人格のもっとも真摯な自己表現というものは、管弦楽か、あるいは室内楽を通じてのみ実現できると思っています。」 — 1903年8月27日、フォーレが妻マリーに宛てた手紙 「私にとって芸術、とりわけ音楽はわれわれ人間をこの世に存在するものよりはるかに上の最も遠いところに高めることに存在している。」 — 1903年、フォーレが妻マリーに宛てた手紙 翌1904年、チューリヒからの手紙では、作曲が難航し呻吟している様子が伝えられている。 「第1楽章のとても微妙な書き直しには、大変神経を使いました。今こうやって見直してみると、見違えるほど自然な曲になりました。」 — 1904年8月31日、フォーレが妻マリーに宛てた手紙 「曲を作ると言うことはなんと大変なことなのか……。そして、自分を天才だと思い込んで、つまらない作品にも満足できるような人々はどれほど幸せなことだろう! 私はそういった人たちを羨ましく思います。」 — 1904年9月1日、フォーレが妻マリーに宛てた手紙 「へとへとになるまで仕事をしたというのに(……)全く、何もできなかった! 厚い壁が立ちふさがっている。」 — 1904年9月2日、フォーレが妻マリーに宛てた手紙
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