フィル・レッシュとは? わかりやすく解説

フィル・レッシュ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/10 15:15 UTC 版)

フィル・レッシュ
基本情報
出生名 Phillip Chapman Lesh
生誕 (1940-03-15) 1940年3月15日
アメリカ合衆国 カリフォルニア州バークレー
出身地 カリフォルニア州バークレー
死没 2024年10月25日(2024-10-25)(84歳没)
ジャンル サイケデリック・ロック, ロック, フォークロック, カントリーロック, ジャム
職業 ミュージシャン
担当楽器 ベースギター
活動期間 1948 - 2024年死去
レーベル Columbia
共同作業者 グレイトフル・デッド (1965-1995)
The Other Ones (1998, 2002)
Phil Lesh and Friends (1999-present)
ザ・デッド (2003-2009)
Furthur (2009-present)
公式サイト http://www.phillesh.net

フィル・レッシュPhil Lesh, 1940年3月15日 - 2024年10月25日)は、アメリカ合衆国ロック・ミュージシャンである。ロックバンドグレイトフル・デッドのオリジナル・メンバーで、ベースギターを担当した。

ローリング・ストーン誌が選んだ「史上最高のベーシスト50選」で第11位に選ばれている[1]

略歴

1940年3月15日カリフォルニア州バークレーで生まれる。本名はPhillip Chapman Lesh。カリフォルニア大学に在籍中、トム・コンスタンテンに出会う。現代音楽フリージャズに非常に興味を持っていた彼はコンスタンテンの紹介でイタリアの作曲家、ルチアーノ・ベリオの下で音楽を学び、トランペット奏者としてプロの音楽活動を始める。

大学在籍時にバンジョーを弾くジェリー・ガルシアと親交を深め、ガルシアの新しいバンドにベーシストとして加入することになる。そのバンドはワーロックスと呼ばれ、彼は3回目か4回目のライブより参加した。

彼はそれまで全くベースを弾いたことがなかったので弾き方を学ぶ必要があったが、リズムセクションにおけるベースの伝統的な役割にとらわれすぎる事はなかった。どちらかというとロックソウルのベーシストよりも、バッハ対位法に影響を受けていると語っている。

60年代中頃のレッシュはジャック・ブルースジョン・エントウィッスルジャック・キャサディらと並ぶエレクトリックベースの革新者だった。彼はより迫力のある豪華な音が出るよう楽器を改良していった。ロックにおけるベースの従来の役割とは曲のタイムラインに沿ったリズムを刻むこと、ハーモニーコードの構造を曲に与えることだった。彼はこれらの役割を決して無視しなかったが、曲の中に即興的な面を入れていった。これがいわゆるサンフランシスコ・サウンドの特徴と呼ばれた。彼のベースはデッドのジャム演奏において、ガルシアのギターと同じ位にリード楽器としての役割を果たしたと言えよう。

レッシュはグレイトフル・デッドで多産な作曲家や歌い手ではなかったが、幾つかの楽曲では非常に大きな貢献をしている。「New Potato Caboose」、「Box of Rain」、「Unbroken Chain」、「Pride of Cucamonga」などはデッドのレパートリーの中でとても愛されている。前衛的な音楽に対する彼の関心はデッドに重要な影響を及ぼし、神秘的な面でバンドの要素の一つになっている。デッドヘッズは「フィルがオンになれば、バンドがオンになる!」と当然のように言う。

グレイトフル・デッドの解散後、彼は自分のバンドであるフィル・レッシュ&フレンズの活動と、グレイトフル・デッドのメンバーと結成したアザー・ワンズやザ・デッドの活動を行った。

彼と妻のジルは慈善団体"Unbroken Chain Foundation"を運営。 彼は1998年に慢性のC型肝炎のため肝臓移植を受けた。それ以来臓器提供者プログラムを支持しており、毎回のライブにおいて観客に積極的な臓器提供者になるように奨めている[注釈 1]

2005年4月、自伝”Searching for the Sound: My Life with the Grateful Dead”を出版した。これはグレイトフル・デッドに関してメンバーによって書かれた初めての本である。

2024年10月25日の朝に死去。84歳没[2]

ディスコグラフィ

フィル・レッシュ&フレンズ名義の作品

  • Love Will See You Through (1999年 ライブ・アルバム)
  • There & Back Again (2002年 スタジオ・アルバム)
  • Live at the Warfield(2006年 ライブ・アルバム)

著書

  • Lesh, Phil (2006). Searching For The Sound: My Life With The Grateful Dead. Back Bay Books. ISBN 978-0316154499 

脚注

注釈

  1. ^ それらはライブのテープにおいて「ドナー・ラップ」と名付けられている。

出典

  1. ^ The 50 Greatest Bassists of All Time” (英語). rollingstone.com (2020年7月1日). 2021年12月27日閲覧。
  2. ^ Gehr, Richard (2024年10月25日). “Phil Lesh, Grateful Dead Co-Founder and Bassist, Dead at 84” (英語). Rolling Stone. 2024年10月26日閲覧。

参照

外部リンク


フィル・レッシュ

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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の記事における「フィル・レッシュ」の解説

賞金稼ぎリスバフィー飼っている。

※この「フィル・レッシュ」の解説は、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の解説の一部です。
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