ピアノ三重奏曲第1番_(シューベルト)とは? わかりやすく解説

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ピアノ三重奏曲第1番 (シューベルト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/28 14:13 UTC 版)

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ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 作品99D898(Piano Trio No. 1 in B-flat major(B dur), D. 898)は、フランツ・シューベルトが作曲したピアノ三重奏曲。シューベルトの死後に出版されたため、「遺作」とされている。

概要

シューベルトはピアノ三重奏曲を4曲作曲しているが、その内の1曲(変ロ長調 D28)は1812年に作曲され、当時のシューベルトは15歳であった。残る3曲は1827年ないし1828年に作曲され、シューベルトが30歳となってから作曲されたという。だが、作品の成立には不明確なところもあり、オットー・ドイッチュは第1番が第2番よりも後に書かれたと判断し、ヘンレ版の校訂も行なっているピアニスト音楽学者のエーヴァ・バドゥラ=スコダによれば、現在の番号どおりであるとされるように、第1番と第2番のどちらが先に作曲されたかは未だに決着をみていない。

第1番は1827年に作曲され、作曲された当時は歌曲集「冬の旅」や3曲のピアノソナタ第19番第20番第21番)が生み出された時期でもあった。公開初演は同年の12月26日、シュパンツィヒ四重奏団員によってウィーン楽友協会で行なわれた(初演に関しては、翌年の1月28日に私的に初演されたという説もある)。初版譜は自筆譜が紛失し、シューベルトが亡くなったために出版が遅れ、1836年にようやくウィーンのディアベッリ社から出版された。

構成

全4楽章の構成で、演奏時間は約40分。

第1楽章 アレグロ・モデラート、変ロ長調ソナタ形式

ピアノの8分音符の刻みの上を、ヴァイオリンチェロがユニゾンで堂々と奏す。

第2楽章 アンダンテ・ウン・ポコ・モッソ、変ホ長調三部形式

チェロによるロマンティックな主題で始まり、しばらくしてヴァイオリンが加わって両者が歌いだす美しい楽章シューマンはこの楽章を非常に讃えたという。

第3楽章 スケルツォ、アレグロ、変ロ長調、三部形式

ピアノのソロで始まり、ピアノの音形をヴァイオリン、次いでチェロが模倣しながら加わる。

第4楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ-プレスト、変ロ長調、ロンド形式

冒頭のヴァイオリンに歌われるのびやかな旋律から始まり、終わりの部分では拍子が2分の4拍子から3分の2拍子に変わる。

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