パスカルの三角形とは? わかりやすく解説

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パスカルの三角形(ぱすかるのさんかくけい)

2項開式2項係数三角形の形に並べたもの。

パスカルの三角形

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/17 03:19 UTC 版)

パスカルの三角形の最初の6段

パスカルの三角形(パスカルのさんかくけい、: Pascal's triangle)は、二項展開における係数三角形状に並べたものである。ブレーズ・パスカル(1623年 - 1662年)の名前がついているが、実際にはパスカルより何世紀も前の数学者たちも研究していた。

この三角形の作り方は単純なルールに基づいている。まず最上段に 1 を配置する[1]。それより下の段は両端には 1 を、それ以外の位置には右上の数と左上の数の和を配置する。例えば、5段目の左から2番目には、左上の 1 と右上の 3 の合計である 4 が入る。このようにして数を並べると、上から n 段目、左から k 番目の数は、二項係数

これ以降の数字列はオンライン整数列大辞典の数列 A003590を参照。

後述のシェルピンスキーのギャスケットの図のように、最上段を左上にした直角二等辺三角形状に並べる描き方もある。

パスカルの三角形の使用

パスカルの三角形は、二項展開でよく使用される。例えば

パスカルの三角形とフィボナッチ数

他の性質としては、フィボナッチ数に関するものがある。左側(または右側)2列の任意の数字から桂馬跳びの様に斜めに数字を拾い、その合計を取るとフィボナッチ数になる。例えば5段目の4から始め 4, 10, 6, 1 の4つの数字(右の図で四角で囲まれているもの)を拾うと、その合計は 21 となり、これはフィボナッチ数である。同様に、5段目の1から始めて 1, 10, 15, 7, 1 の5つの数字(右の図の網がかかったもの)の合計は 34 となる。また n が十分に大きいとき、フィボナッチ数列の漸化式を遡らせるとパスカルの三角形が現れ、桂馬跳びに同じ項が現れる。

パスカルの三角形の倍数に色を付けると模様ができる。

パスカルの三角形全体の数字の濃度は自然数の集合に等しいが、その総計は連続体濃度となる。

歴史と名称

朱世傑の四元玉鑑(1303年)における楊輝の三角形
永楽大典』16344巻(1408年)より。
楊輝賈憲英語版の『釈鎖算書』中の「パスカルの三角形」を引用した。

この三角形について確認できる最古の文献は、インド数学者ピンガラ英語版の著作に対して10世紀にハラーユダ英語版が書いた注釈『ムリタサンジーヴァニー』である。ピンガラの原文は断片的にしか現存していないが、ハラーユダはピンガラの Meru-prastaara須弥山の階段』という言葉をパスカルの三角形のことだと解釈している。ハラーユダは、三角形とフィボナッチ数との関係についても理解していた。

中国では11世紀に数学者の賈憲英語版13世紀に数学者の楊輝がこの三角形を研究しており、同国内ではこの三角形は「賈憲三角形」または「楊輝三角形」と呼ばれている。

ペルシアでは、アル=カラジ英語版ウマル・ハイヤームが研究しており、イラン国内では「ハイヤームの三角形」と呼ばれる。ハイヤームは、二項定理を含むいくつかの定理がこの三角形に含まれることを知っており、n 次の二項展開の係数を求める方法を知っていたと考えられる。

イタリアでは、三次方程式の解法で知られるニコロ・フォンタナ・タルタリアに因み「タルタリアの三角形」と呼ばれる。なお、「タルタリアの三角形」には

パスカル三角形からなるシェルピンスキーのギャスケット

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