バード・マジック旋風
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 00:17 UTC 版)
「1979-1980シーズンのNBA」の記事における「バード・マジック旋風」の解説
前季29勝53敗に終わったセルティックスは、ラリー・バードを獲得したこの年、61勝21敗の成績を収める大躍進を遂げる。上積みした32勝は当時のNBA記録である。その非力さ故にNBAで通用するか不安視されていたバードは、ルーキーイヤーからリーグ最古参チームを牽引する活躍を見せ、21.3得点10.4リバウンド4.5アシストの成績を残し、マジック・ジョンソンを抑えて新人王を獲得した。ルーキーながらオールNBA1stチームにも選出され、バードはこの年を始めに9年連続同賞に選出される。一時は低迷したセルティックスも、バードに加え、彼とフロントコートを組むセドリック・マックスウェル、70年代を代表するポイントガードのネイト・アーチボルト、NBA最初期のスリーポイントシュータークリス・フォードらが揃い、再び優勝を狙えるチームとなった。またこのシーズン途中からアーチボルトと名ポイントガードの双璧を成したピート・マラビッチが加わっている。 マジック・ジョンソンが入団したロサンゼルス・レイカーズには、カリーム・アブドゥル=ジャバーが在籍していた。若手No.1PGと当時最高峰のセンターを揃えたレイカーズはリーグを席巻し、前季を大幅に上回る60勝を記録。マジックは18.0得点7.7リバウンド7.3アシストを記録するが、個人成績でもチーム成績でもバードには一歩及ばず、新人王獲得は逃した。大黒柱のジャバーは自身6度目のMVPを獲得し、ビル・ラッセルを抜いてMVP通算獲得回数歴代1位となった。ジャバー一人では優勝できなかったレイカーズもマジックというこの上ない相棒を得て、さらにノーム・ニクソン、ジャマール・ウィルクスらが脇を固めるこちらも優勝を狙える陣容が整った。 バード、マジックの入団はそれぞれのチームに絶大な経済効果をもたらし、観客動員数だけでもセルティックスは前季の417,926人から596,349人の約18万人増。レイカーズも482,611人から582,882人の約10万人増となった。リーグ全体でも2年連続減から増加に転じている。またバードのセルティックスとマジックのレイカーズは、NBAにとって5年ぶりに現れた60勝以上達成チームだった。
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