バッハ, カール・フィリップ・エマヌエル

ドイツの作曲家。ヨハン・ゼバスティアン・バッハと最初の妻マリア・バルバラの第2子。「ベルリンのバッハ」、あるいは「ハンブルクのバッハ」と呼ばれる。バッハ家の子どもたちの中でもっとも多くの作品を残し、生前の名声は父を上回るほどで、当時は「大バッハ」と称えられた。音楽史上ではバロックとクラシックの二つの時代を繋ぐ音楽家として重要な存在である。
ベルリンでは皇太子時代よりフリードリヒ大王に専属楽師として仕えた。フルート演奏を趣味とした王の宮廷ではエマヌエルの作品はほとんど演奏されず、音楽的な趣味が王と一致しないことがしばしばあり、俸給も上がらなかった。それでもベルリン時代には『クラヴィア演奏の正しい技法についての試論』(2巻、1753/1762、邦訳あり)を上梓し、クラヴィア奏者としての名声を確立した。フリードリヒ大王もエマヌエルの演奏には賞賛を惜しまなかったという。しかしついに1767年、30年仕えたベルリン宮廷を辞してハンブルク主要5教会の音楽監督に就任した。
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