バイエルン_(競走馬)とは? わかりやすく解説

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バイエルン (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/26 23:07 UTC 版)

バイエルン
欧字表記 Bayern[1]
品種 サラブレッド
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2011年5月3日(12歳)[1]
Offlee Wild[1]
Alittlebitearly[1]
母の父 サンダーガルチ[1]
生国 アメリカ合衆国
生産者 Helen Alexander[2]
馬主 Kaleem Shah, Inc.[2]
調教師 ボブ・バファート アメリカ合衆国[2]
競走成績
生涯成績 15戦6勝[1]
獲得賞金 $4,454,930[2]
勝ち鞍
GI BCクラシック 2014年
GI ハスケル招待ステークス 2014年
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バイエルン (Bayern[1]) はアメリカ合衆国競走馬種牡馬である。主な勝ち鞍は2014年ブリーダーズカップ・クラシック(GI)、ハスケル招待ステークス(GI)。

現役時代

2011年5月3日に誕生。2013年5月のファシグティプトン・ミッドランティック2歳トレーニングセールにて32万ドルで落札される[3]

2014年1月にデビュー。ケンタッキーダービーには間に合わなかったが、プリークネスステークスには出走し、9着となっている。その後、ウッディスティーヴンスステークスを7馬身半差で制して重賞初制覇。さらに、次戦のハスケル招待ステークスも7馬身1/4差で圧勝してG1初制覇を果たしている。続くトラヴァーズステークスではベルモントステークス勝ち馬トーナリスト(Tonalist)を抑えて1番人気に推されたが、最下位の10着と大敗した[2]

次戦のペンシルベニアダービーを1:46.96のトラックレコードで制して復活を果たし[4]、強力な3歳世代の一角として迎えたブリーダーズカップ・クラシックは競馬史に残る論争を巻き起こすレースとなった[3]。ゲートが開くとバイエルンが急激に内側に切り込みながら発進。左隣の1番人気シェアードビリーフは激しくぶつけられた形となり位置取りを悪くし、さらに隣の逃げ馬モレノ(Moreno)も不利を受けてハナを奪うことができなかった。代わりに先手を奪ったバイエルンは直線に入っても粘り腰を発揮し、UAEダービー馬トーストオブニューヨーク(Toast of New York)と二冠馬カリフォルニアクロームの同期2頭との横一線の競り合いをハナ差制して1着でゴールした。不利を受けたシェアードビリーフは上位3頭から3馬身半離された4着、モレノは最下位の14着に沈んだ。直ちにスタート直後の事象について審議が行われたが、入選順位の通り確定となった[5]

この判定に対し、バイエルンを失格にすべきであるという批判意見が殺到した。また、シェアードビリーフに騎乗したマイク・スミス、モレノに騎乗したハビエル・カステリャーノはいずれもスタート後の不利が致命的であったとコメントした。サンタアニタ競馬場の裁決委員は批判意見に対して、シェアードビリーフとモレノが不利を受けたことは認めながらも、4着シェアードビリーフが上位3頭から3馬身半離されての入線であったこともあり、スタート直後の不利が明確に着順に影響を及ぼしたとは認められないと説明した。しかし、モレノが不利を受けたことでバイエルンが楽に先手を奪い、マイペースの逃げを打てたことが勝利に繋がったという見方は根強く、遺恨を残す決着となった[5][6]

2015年は不振に陥り、1度も勝利を挙げることができないまま、9月26日のオーサムアゲインステークスで3着後に陣営から現役引退が発表された[3]

競走成績

以下の内容は、Equibase[2]の情報に基づく。

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2014年01月04日 サンタアニタ 未勝利 7.5f 1着 G.スティーヴンス 3馬身1/4 (Rprettyboyfloyd)
2014年02月13日 サンタアニタ アローワンス ダ8f 1着 G.スティーヴンス 15馬身 (Tap It Rich)
2014年04月12日 オークローンパーク アーカンソーダービー G1 ダ9f 3着 G.スティーヴンス 5馬身1/4 Danza
2014年04月26日 チャーチルダウンズ ダービートライアルステークス G3 ダ8f 2着 R.ナプラヴニク 1位入線降着 Embellishing Bob
2014年05月17日 ピムリコ プリークネスステークス G1 ダ9.5f 9着 R.ナプラヴニク 21馬身 California Chrome
2014年06月17日 ベルモントパーク ウッディスティーヴンスステークス G2 ダ7f 1着 G.スティーヴンス 7馬身1/2 (Top Fortitude)
2014年07月27日 モンマスパーク ハスケル招待ステークス G1 ダ9f 1着 M.ガルシア 7馬身1/4 (Albano)
2014年08月23日 サラトガ トラヴァーズステークス G1 ダ9f 10着 M.ガルシア 20馬身 V.E.Day
2014年09月20日 パークスレーシング ペンシルベニアダービー G2 ダ9f 1着 M.ガルシア 5馬身3/4 (Tapiture)
2014年11月01日 サンタアニタ BCクラシック G1 ダ10f 1着 M.ガルシア ハナ (Toast of New York)
2015年05月02日 チャーチルダウンズ チャーチルダウンズステークス G2 ダ7f 6着 M.ガルシア 11馬身3/4 Private Zone
2015年06月06日 ベルモントパーク メトロポリタンハンデキャップ G1 ダ8f 10着 M.ガルシア 28馬身1/2 Honor Code
2015年07月25日 デルマー サンディエゴハンデキャップ G2 ダ8.5f 3着 M.ガルシア 1馬身1/4 Catch a Flight
2015年08月25日 デルマー パシフィッククラシックステークス G1 ダ10f 9着 R.ベハラーノ 22馬身1/2 Beholder
2015年09月26日 サンタアニタ オーサムアゲインステークス G1 ダ9f 3着 M.ガルシア 6馬身3/4 (Marking)

種牡馬時代

2016年からヒルンデイルファームで種牡馬入りした。初年度の種付け料は1万5000ドルに設定された[7]

日本国内では2022年7月9日小倉2Rでマイネルカーライルが勝利して、産駒の初勝利を挙げた[8]

主な産駒

血統表

バイエルン血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ニアークティック系
[§ 2]

Offlee Wild
2000 黒鹿毛
父の父
Wild Again
1980 黒鹿毛
Icecapade Nearctic
Shenanigans
Bushel-n-Peck Khaled
Dama
父の母
Alvear
1989 黒鹿毛
Seattle Slew Bold Reasoning
My Charmer
Andover Way His Majesty
On the Trail

Alittlebitearly
2002 栗毛
*サンダーガルチ
Thunder Gulch
1992 栗毛
Gulch Mr. Prospector
Jameela
Line of Thunder Storm Bird
Shoot a Line
母の母
Aquilegia
1989 栗毛
Alydar Raise a Native
Sweet Tooth
Courtly Dee Never Bend
Tulle
母系(F-No.) Courtly Dee系(FN:A4) [§ 3]
5代内の近親交配 Native Dancer5×5=6.25%、Raise a Native5・4(母内)=9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ Bayern(USA) 5代血統表. 2019年2月14日閲覧
  2. ^ Bayern(USA) 5代血統表. 2019年2月14日閲覧
  3. ^ [9]Bayern(USA) 5代血統表. 2019年2月14日閲覧
  4. ^ Bayern(USA) 5代血統表. 2019年2月14日閲覧
  • 母母Aquilegiaは米国で重賞を2勝を含む8勝の競走成績を残している[10]
  • 近親には日本の重賞勝ち馬であるラビットラン、アサクサゲンキがいる[10]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i Bayern | Race Record & Form. Racing Post. 2019年2月14日閲覧
  2. ^ a b c d e f Horse Profile for Bayern. Equibase. 2019年2月14日閲覧
  3. ^ a b c Ron Mitchell. Breeders' Cup Classic Winner Bayern Retired. Bloodhorse(September 28, 2015). 2019年2月14日閲覧
  4. ^ Horse racing: Bayern wins Pennsylvania Derby; Chrome 6th. Associated Press(September 20, 2014). 2019年2月14日閲覧
  5. ^ a b Stewards Explain Decision in BC Classic Inquiry. Paulick Report(November 2, 2014). 2019年2月14日閲覧
  6. ^ Charles Hayward. Stewards got Breeders' Cup Classic decision wrong - but what's next?. Thoroughbred Racing Commentary(November 3, 2014). 2019年2月14日閲覧
  7. ^ Hill 'n' Dale Sets Fees; Curlin's Undecided. Bloodhorse(October 15, 2015). 2019年2月14日閲覧
  8. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年7月10日). “【2歳未勝利】小倉2R マイネルカーライルが3戦目で初勝利!バイエルン産駒はJRA初白星”. サンスポZBAT!. 2022年7月10日閲覧。
  9. ^ 平出貴昭 (2017年11月28日). “Courtly Dee牝系(ワンアンドオンリーなど)”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2019年3月1日閲覧。
  10. ^ a b Aquilegia(USA). JBISサーチ(JBIS-Search). 2019年2月14日閲覧

外部リンク


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