ハルヴァの起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 21:29 UTC 版)
古代メソポタミアのアッカド地方には、小麦粉、胡麻油、蜂蜜と水で作るムッタクー(muttaqu)という菓子があった。シュメール人の菓子「ギリラム(Giliram)」や「ミルスー(Mirsu)」には、すでにナツメヤシの実のハルヴァ(ハルワ)の原型が見られる。 アッバース朝時代には、今日のハルヴァと良く似た「ハビース(Khabīs)」(「混ぜたもの」の意)という菓子があった。様々な種類のハビースが穀物の粉、でんぷん、油、ナッツ、甘味料(ナツメヤシの実、ナツメヤシの実のシロップ、蜂蜜、砂糖)から作られた。今日の中東のハルヴァ(ハルワ)同様、あるものは柔らかく、またあるものは固く仕上げられた。10世紀の料理研究家イブン・サッヤール・アル=ワッラク(Ibn Sayyar al-Warraq)は著書「キターブ・アッ=タビーハ Kitāb al-Tabīkh(料理の書)」の中で、ナツメヤシの実、バター、砂糖で作るハ=イス(Ha’is)またはヘイス(Hays)という菓子をマッカ(メッカ)の巡礼の携帯食として強くすすめている。また、でんぷんとアラビアガムのハルワの製法が見られる。
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