ノン・ダイアトニックな代理和音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 20:24 UTC 版)
「ポピュラー和声」の記事における「ノン・ダイアトニックな代理和音」の解説
ノン・ダイアトニック・コード non diatonic chord とはダイアトニック・コード以外のコードであり、その中にはダイアトニック・コードと同じ機能を持つものがある。これをノン・ダイアトニックな代理和音という。 同じ機能を持つコード同士は、ダイアトニック・コードであるかノン・ダイアトニック・コードであるかにかかわらず、互いに交換可能な代理和音である。 以下にノン・ダイアトニックな代理和音を示す。 長調におけるノン・ダイアトニックな代理和音コード機能備考I7 T I△7の第7音がブルー・ノートに転じたもの。 #IVm7(♭5) T I△7またはI6にLydianスケールを適用してフレーズを作ることがある。このときのLydianスケールの第4音(#iv)をルートにした和音。 ♭II7 D V7と同じトライトーンを持つ、減5度上の調からの借用和音。V7 のトライトーン・サブスティテューション(裏コード)。 IV7 S IV△7の第7音がブルー・ノートに転じたもの。ドイツの六度と同度の構成音をもつ。 VII7 S IV7と同じトライトーンを持つ和音。IV7 のトライトーン・サブスティテューション(裏コード)。 #IVm7(♭5) S IV△7のルートが半音上げられた和音。 ♭II△7 SM 短調のIIm7(♭5)のルートが半音下がった形。ナポリの六度(♭II△の第一転回形)の♭iiをルートとして表記し、第7音を付加した和音。 ♭VI7 SM 同主調の短調のダイアトニック・コードである♭VI△7の第7音がブルー・ノートに転じた和音。 ♭VII7 SM 同主調の短調のダイアトニック・コードからの借用和音。 ※ トニックの#IVm7(♭5)とサブドミナントの#IVm7(♭5)とは前後の流れで判断できる。 短調におけるノン・ダイアトニックな代理和音コード機能備考♭II7 D V7と同じトライトーンを持つ、減5度上の調からの借用和音。V7 のトライトーン・サブスティテューション(裏コード)。 VII7 S IV7と同じトライトーンを持つ和音。IV7 のトライトーン・サブスティテューション(裏コード)。 ♭II△7 SM IIm7(♭5)のルートが半音下がった形。ナポリの六度(♭II△の第1転回形)の♭iiをルートとして表記し、第7音を付加した和音。 ♭VI7 SM ♭VI△7の第7音がブルー・ノートに転じた和音。
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