ネズミ講の仕組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/05 20:21 UTC 版)
「天下一家の会事件」の記事における「ネズミ講の仕組み」の解説
天下一家の会のネズミ講の仕組みはいくつかのバリエーションがあるが、その一例として「親しき友の会」について説明する。 会員になった人(説明の都合で「A」とする)は、本部が指定する5代上位の会員に1,000円を送金する。本部には入会金1,028円を送金する。 Aは、4人の新会員(子会員、1代下位の会員)を勧誘して入会させる。 子会員は、4人の新会員(孫会員、2代下位の会員)を勧誘して入会させる。Aから見ると16人(=4²人)の孫会員がいることになる。 孫会員以下、同様の活動を行なう。 …… Aの5代下位の会員は1,024人(=45人)になる。その1,024人から各1,000円ずつで合計1,024,000円の配当を受領する。 しかし、以上のようなことは、あくまで「理屈上」のことであり、現実には理屈通り会員が増える訳では無いし、仮に理屈通り増えるとすると人口は有限であるから瞬く間に世界中の人が会員となり新会員を勧誘することができなくなる。(なお、資料によっては、若干数字が異なる場合があるが、本稿は「(ワ)第32号入会金等返還請求事件」(長野地方裁判所 昭和52年3月30日 判決)の数字に基いている。) 天下一家の会は、他に「相互経済協力会」、「交通安全マイハウス友の会」、「中小企業経済協力会」などネズミ講を運営していた(中には、交通事故死などの場合には見舞い金が出るといった共済的な性質も持ったネズミ講もある)。 いずれにせよ、破綻は免れないのがネズミ講の本質である。 このネズミ講に参加していた有名人には、内村の従軍時代の上官であった零戦搭乗員の坂井三郎(広告塔にもなっていた)がいる。
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