ニューハーフの徴兵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/18 09:14 UTC 版)
タイは男性器を切除したニューハーフと呼ばれる人々が他国に比べ多いが、現在、タイの法律では戸籍の性別は変えることができない。そのため、ニューハーフであっても戸籍上の性別が「男性」である限り、徴兵検査や徴兵のくじ引きに参加しなければならない。しかし、今までは「強く勇敢な兵士になれそうに無く、軍の風紀も乱れる恐れがある」との理由から「精神障害者」ということにして不合格としていた。ところが、「ネーション」紙2008年3月20日号によると、最近、ゲイ権利団体が軍に「徴兵検査失格証明書に精神障害者であると記載されているために就職やローンの審査で不利になる」と抗議した。それを受けて、防衛省徴兵局長のソムキアット将軍が「精神障害者と記載するのはすぐに止め、男でもなく女でもなくニューハーフを差別するのでもない新しい第3の性別名を探してみる」と述べた。「第3の性別名」が決まるまでの間は、徴兵検査を受けるニューハーフは「30日以内に完治しない病気に罹っている」として不合格にすることとなった。さらに、「第3の性別名を適用されるためには、3年間連続で彼らが真剣に女性として生きようとしていることを証明するレポートを軍に提出しなければならない」とソムキアット将軍は述べた。ちなみに、徴兵検査参加者のうちニューハーフが占める割合は毎年1%未満である。
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