ドール・カーカム式望遠鏡とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ドール・カーカム式望遠鏡の意味・解説 

ドール・カーカム式望遠鏡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/17 15:57 UTC 版)

ドール・カーカム式望遠鏡Dall-Kirkham telescope )はカセグレン式望遠鏡の一形式である。

現在は一般に「楕円面主鏡と球面副鏡を用いたカセグレン型の反射望遠鏡」と説明されるが、発明者の考えは少し違う[1]

発明

イギリスのアマチュア天文家ホレース・ドール(Horace Dall )は鏡筒直径わずか482.6mm、ファインダーを含めた全重量2.5kgと非常に小型のカセグレン式望遠鏡を製作して1932年のイギリス天文学会会場に展示した[1]。この望遠鏡は口径6in=152.4mm、主鏡の焦点距離489mmF3.2、副鏡直径1.2in=30.5mm、合成焦点距離1980mmF13、正立レンズは色消しで直径21.5mm、焦点距離50.8mmであった[1]。この望遠鏡に関してその後アラン・カーカム(Allan Kirkham )が計算公式を作り、『アマチュア・テレスコープ・メーキング』という本の編者アルバート・G・インゴールス(Albert G. Ingalls )が1951年にドール・カーカム式望遠鏡と命名した[1]

正立レンズがあるのでカセグレン式望遠鏡でままトラブルになる遮光筒が不要であり像が正立であること、合成焦点が前に出ているため副鏡が極めて小さく回折による画質低下がないことが特徴である[1]

特徴

主鏡は球面鏡を放物面鏡に修正する途中でできる楕円面であり、自作が容易でありかつ点光源とナイフで正確に検査できる[1]。中心像はシャープだが、コマ収差はカセグレン式望遠鏡の約4倍もあり、高倍率の観測に適する。主鏡と副鏡の光軸合わせが容易である[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g 『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.141-166「シュミット・カセグレン望遠鏡」。

参考文献


ドール・カーカム式望遠鏡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 08:21 UTC 版)

反射望遠鏡」の記事における「ドール・カーカム式望遠鏡」の解説

カセグレン式望遠鏡から派生した光学系で、楕円面主鏡球面副鏡を用いて鏡面研磨容易にした形式望遠鏡である。 詳細は「ドール・カーカム式望遠鏡」を参照

※この「ドール・カーカム式望遠鏡」の解説は、「反射望遠鏡」の解説の一部です。
「ドール・カーカム式望遠鏡」を含む「反射望遠鏡」の記事については、「反射望遠鏡」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ドール・カーカム式望遠鏡」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ドール・カーカム式望遠鏡」の関連用語

ドール・カーカム式望遠鏡のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ドール・カーカム式望遠鏡のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのドール・カーカム式望遠鏡 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの反射望遠鏡 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS