ドルジバ・パイプラインとは? わかりやすく解説

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ドルジバパイプライン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/13 16:02 UTC 版)

ドルジバパイプライン

ドルジバパイプラインロシア語: нефтепровод «Дружба», 英語: Druzhba pipeline)は世界最長の石油パイプラインである。ドルジバとはロシア語で「友好」の意味。ロシア南西部から約4,000キロメートル離れたウクライナ、東欧諸国、ドイツへ石油を送っている。ロシアの石油企業トランスネフト英語版が操業している。

ドルジバパイプラインは1964年ソ連中央部で産出する石油をエネルギー資源の少ないソ連西部やヨーロッパの共産主義友好国(コメコン諸国)へ供給するために建設された。現在ではロシアおよびカザフスタン産の石油をヨーロッパに輸出する最大のルートとなっている。パイプラインの起点はサマーラ東方の町アリメチエフスクで、ここには西シベリアウラルカスピ海からの石油が集まってくる。ベラルーシ南部のマズィルで2本の線に分かれ、南線はウクライナ、スロバキアチェコハンガリーへ向かい、北線はベラルーシを横切りポーランドとドイツ(ロストックまで、支線でロイナ工場へ)に到達している。この線をドイツのヴィルヘルムスハーフェン港まで延長することでバルト海のタンカー通過量を減らしアメリカ合衆国へ原油を輸出しやすくするという提案がなされたことがある。さらにリトアニアマジェイケイ精製所(マジェイキウ・ナフタ社 Mažeikių Nafta)とラトビアヴェンツピルス・オイルターミナルがブリャンスク州からの支線で接続されている。さらにハンガリーを経由しクロアチアのOmišalj港まで延長するドルジバ・アドリアパイプライン連結計画が提唱されている。

ドルジバパイプラインは現在一日あたり120万~140万バレルの輸送能力がある。世界第二位の長さを持つパイプラインはバクー・トビリシ・ジェイハンパイプラインである。

2022年ロシアによるウクライナ侵略を受け、欧州連合は同年5月にロシアからの石油輸入を対象に禁輸措置を導入したが、ドルジバパイプライン経由の原油輸入については除外されており、翌2023年上半期のチェコの原油輸入に占めるロシア産の割合は約65%と、前年の56%からむしろ拡大しているという[1]

脚注

  1. ^ ロシア産原油の輸入割合が拡大 チェコ”. AFPBB News (2023年9月12日). 2023年9月13日閲覧。

関連項目


ドルジバパイプライン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 05:00 UTC 版)

サマーラ」の記事における「ドルジバパイプライン」の解説

1964年ソ連中央部産出する石油エネルギー資源少なソ連西部ヨーロッパ社会主義諸国供給する目的でドルジバパイプラインが建設された。2009年現在、ドルジバパイプラインはロシアおよびカザフスタン産の石油ヨーロッパ輸出する最大ルートとなっている。サマーラパイプライン起点であり、ここには西シベリアウラルカスピ海からの石油集まってくる。

※この「ドルジバパイプライン」の解説は、「サマーラ」の解説の一部です。
「ドルジバパイプライン」を含む「サマーラ」の記事については、「サマーラ」の概要を参照ください。

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