トンネル建設構想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/29 16:03 UTC 版)
ベーリング海峡に隔たれたロシアのチュクチ半島とアラスカを、海底トンネルで結ぶ構想がある。海底部分の距離は約100キロメートル強となり、2016年現在世界最長であるゴッタルドベーストンネルの57.1キロメートル、世界2位の長さである青函トンネルの53.8キロメートル、世界3位の長さの英仏海峡トンネルの50.5キロメートル(海底部の37.9キロメートルは世界最長)を大幅に上回る。 最も古い構想は1905年にさかのぼり、ロシア皇帝ニコライ2世によって承認された計画が最初であるとされる。ロシア革命後、ウラジーミル・レーニンがベーリング海峡へと鉄道を拡張すべきと説き、スターリン時代に「バム鉄道」として建設が開始された。その後、デタントが進んだブレジネフ政権で構想が出てきたが、ソビエト連邦の崩壊や金融危機などで構想以上に進まなかった。 しかし、2007年4月にロシア政府が構想を発表し、トンネル建設についての国際会議も開かれている。完成までに12年、工費はトンネル部分だけで100億–120億アメリカ・ドルに上る。また、早くも日本・大韓民国、中華人民共和国の建設会社が事業への参加を表明しているが、具体的日程は何も決まっていない。
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