トルースタイト【troostite】
トルースタイト
troostite | ||
マルテンサイトを焼戻ししたときに生じる組織で、光学顕微鏡では識別できないほどの微細なフェライトとセメンタイトからなる組織(焼戻トルースタイト)。又は、焼入の際に600℃以下の温度で生成した微細パーライト組織(焼入トルースタイト)。
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トルースタイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/01 13:34 UTC 版)
トルースタイト(英: troostite)とは、鋼の組織の一種であり、マルテンサイトを約400℃程度で焼戻しすることにより得られる、極微細なセメンタイトとフェライトの混合組織である[1][2]。名称は発見したフランスのトルース(L.J.Troost)に由来する[3]。焼戻しトルースタイト、二次トルースタイトとも呼ばれる[4][5]。現在ではあまり使用されないが、マルテンサイトの地からセメンタイトの粒が吐き出されたような組織なので、日本の冶金学者本多光太郎による吐粒洲(トルース)という漢字の当て字がある[3]。
- ^ a b c d 山方三郎 『図解入門 よくわかる最新熱処理技術の基本と仕組み』 秀和システム、2009年、第1版、58-59頁。ISBN 978-4-7980-2269-7。
- ^ a b c d 藤木榮 『金属材料の組織変化と疲労強度の見方』 日刊工業新聞社、2004年、初版、8-9頁。ISBN 4-526-05238-8。
- ^ a b 大和久重雄 『熱処理のおはなし』 日本規格協会、2006年、訂正版、57頁。ISBN 4-542-90108-4。
- ^ a b c 金属用語辞典編集委員会 『金属用語辞典』 アグネ技術センター、2004年、初版、278頁。ISBN 4-901496-14-X。
- ^ “用語集”. 朝日熱処理工業株式会社. 2015年2月7日閲覧。
- ^ 不二越熱処理研究会 『新・知りたい熱処理』 ジャパンマシニスト社、2001年、初版、18頁。ISBN 4-88049-035-0。
- ^ a b 藤木榮 『金属材料の組織変化と疲労強度の見方』 日刊工業新聞社、2004年、初版、108頁。ISBN 4-526-05238-8。
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