デ・ヨングの方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 01:04 UTC 版)
デ・ヨングは、de Jong (1996)において特異点を解消する別のアプローチを見つけた。これは曲面でのユングの方法を一般化したものであり、Bogomolov & Pantev (1996)とAbramovich & de Jong (1997)で標数0での特異点解消の証明に使われた。デ・ヨングの方法で得られる結果は弱いものであるが、標数 p でも全ての次元の代数多様体に対して使える。また、多くの場合に解消の代わりとして使えるほど強いものである。デ・ヨングは、体上の任意の代数多様体Xに対して、同じ次元の正則代数多様体であってこれから X の上への支配的な固有射を持つものの存在を証明した。これは、生成的には有限対1であり、X の関数体の有限次拡大が起きているため、一般には双有理写像とはならない。そのため特異点解消にはなっていない。デ・ヨングのアイデアは、X をより小さい空間 Y 上の曲線をファイバーとするファイブレーションとして表すことを試み(ここで X の微修正が起きる可能性がある)、そして Y の特異点を次元についての帰納法で取り除き、そしてファイバーの特異点を取り除くというものであった。
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