チョクエイチュウ類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/31 02:25 UTC 版)
詳細は「直泳動物」を参照 チョクエイチュウ(直泳虫)類 Orthonectida は扁形動物渦虫類、紐形動物、環形動物多毛類、 軟体動物腹足類や二枚貝類、棘皮動物クモヒトデ類など、様々な海産無脊椎動物の組織や体腔中にみられる体長1 mm以下の寄生虫である。現在は独立の門直泳動物門とされることが多い。 1868年、Kefersteinによりヒラムシの仲間 Leptoplana tremellarisからはじめて観察され、1877年Giardにより直泳類 Orthonectida が創設された。 これまで直泳虫は世界各地から2科5属約25種が知られているが、日本からは田近により厚岸産の渦虫から1種 Ciliocincta akkeshiensis Tajika, 1979が記載されているのみである。 直泳虫の多くは雌雄異体で性的二型がみられる。受精は雌の体内で起こり、螺旋卵割を行う。体表部はクチクラで覆われ、その下部に一層の体皮細胞、体内には生殖細胞がみられる。体皮細胞と生殖細胞の問には未分化な筋細胞の分化がみられ、筋繊維を含む収縮細胞が生殖細胞をとり囲んでいる。体皮細胞は大きさの異なる細胞からなるが、大きさの等しい細胞が横に規則的に配列するため、環を積み重ねたようにみえる。繊毛が前向きに生えている体の前端部の1~数環は前錐 (anterior cone)、繊毛を持たない後端部の1~数環は後錐 (posterior cone)と呼ばれる。
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