ゼロックスのLISPマシン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/11 21:02 UTC 版)
「LISPマシン」の記事における「ゼロックスのLISPマシン」の解説
BBNは、独自のLISPマシン Jericho を開発した。InterLispが動作するマシンであったが、市場には出されなかった。それに失望したAIグループのメンバーは同社を辞め、その多くがゼロックスのパロアルト研究所に雇われることになった。従って、ゼロックス社のパロアルト研究所が開発した Interlisp(後にCommon Lispも稼動)やSmalltalkのような言語が動作するよう設計されたマシンは、グリーンブラットらのMITでの開発とは独立している。しかし、ゼロックスは市場参入の時期を誤り、LMI やシンボリックスの後塵を拝することになった。Xerox 1100(ドルフィン)、Xerox 1132(ドラド)、Xerox 1108(ダンデライオン)、Xerox 1109(ダンデタイガー)、Xerox 6085(デイブレイク)などの機種がある。ゼロックスのLISPマシンのオペレーティングシステムは仮想マシンに移植され、Medleyという名前でいくつかのプラットフォーム上で動作した。ゼロックスのLISPマシンは先進的な開発環境で知られており、Altoから受け継がれたGUIとNoteCards(初期のハイパーテキストアプリケーション)などが有名である。ゼロックスのマシンは商業的には失敗だったが、そのグラフィカルユーザー環境や一部の概念は後にアップルのMacintosh等さまざまなコンピュータに間接的に影響を与えた。 ゼロックスはRISCベースのLISPマシン Xerox Common Lisp Processor を試作し、1987年に市販することを計画していたが、実現しなかった。
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