セリヌスのセゲスタ再攻撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 06:28 UTC 版)
「セリヌス包囲戦」の記事における「セリヌスのセゲスタ再攻撃」の解説
アテナイに対する勝利の後、セリヌスは再び領土の拡大を求めた。その立地条件から、西に領域を拡大するとモティアと、東に向かうとすればアクラガスと、北に向かうとセゲスタと衝突することになる。モティアとの紛争はカルタゴの介入を招く可能性があり、アクラガスはシケリアで最も裕福な都市でセゲスタと比較して軍事力も強力であった。さらに、セゲスタは敵国であるアテナイの同盟都市であり、エリミ人の土地を征服すると、セリヌスはシュラクサイに匹敵する領土を有することとなり、また内陸を通ってティレニア海に出ることができる。ティレニア海に出られれば、エトルリアとマッサリア(現在のマルセイユ)との直接的な交易も可能となる。 このような理由から、紀元前410年にセリヌスは再びセゲスタに対する敵対行動を開始し、セゲスタ近郊の係争地域を占領した。セゲスタは、これに抵抗するとシュラクサイの介入を招くことを恐れ、積極的な行動には出なかったが、セリヌスはセゲスタ領域への襲撃を継続した。ここに至ってセゲスタは、カルタゴに従属することを条件に保護を求めた。
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