ズク押しでの操業におけるケラ押しとの相違
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 09:57 UTC 版)
「たたら製鉄」の記事における「ズク押しでの操業におけるケラ押しとの相違」の解説
ズク押しとケラ押しとでは、その設備全般や操業法に大きな差異はない。しかしズク押しではもっぱら銑鉄を生産するため、砂鉄を速やかに還元したのち炭素をよく吸収させる必要があり、ケラ押しと比較して以下のような違いがある。 粒が細かく、二酸化チタンの含有量が多いために融点の低い赤目砂鉄や浜砂鉄を使用する。 蓄熱のため炉の幅が20センチメートルほど狭く、下部の傾斜がより急になっている。 羽口の角度が緩やかで先が広いため、炉底部全体に幅広く風が行き渡る。 炉底に溜まった熔銑を約3時間ごとに流し出すためケラがほとんど出来ない。 操業は4昼夜に渡って行われ、全体で約84時間に及ぶ。 ズク押しによるたたらの生産量 (単位:キログラム)たたら名操業年使用砂鉄使用木炭鋼銑鉄広島鉄山1898年 18,750 15,000 不明 4,875 石見国価谷たたら1898年 18,000 18,000 337 4,500
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