スミスのアトランティス(ポセイドニス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/16 10:10 UTC 版)
「マリュグリスの死」の記事における「スミスのアトランティス(ポセイドニス)」の解説
人類が文明を築いたが、アトランティス大陸は自然の作用で沈みつつあり、スミスが描いた時代には巨大な島ポセイドニスが残るのみとなっている。首都はススラン。 スミスのアトランティスは5作、『最後の呪文』『マリュグリスの死』『二重の影』『スファノモエーへの旅』『アトランティスの美酒』と、散文詩『アトランティスのムーサ』。近年ではポセイドニスと呼ばれるようになっているが、スミスの創作メモ帳「黒の書」にはアトランティスと書かれており、アーカムハウスからもアトランティスの名前で刊行されている。ロバート・E・ハワードは、クッル王の連作で揺籃期のアトランティスを描いたが、対照的にスミスは末期のアトランティスを描いた。 大瀧啓裕は、作品を秀作と評価しつつ、アトランティス作品全体は「まとまりに欠ける」「行き当たりばったり」「アトランティス=ポセイドニスそのものの描写がほとんどないために、個々の作品の繋がりが希薄になっているようでもある」「設定に迷いがあったのかもしれない」などと解説している。 スミスは、アトランティスを、海に沈んだヨーロッパ西方の島アヴェロンとみなした。彼らがヨーロッパに移住してきた地がアヴェロワーニュ(英語版)という名前になったという設定である。またラヴクラフトは、スミスを「アトランティスの大神官クラーカッシュ=トン」と呼んでいた。ハイパーボリアの魔道士エイボンは転生しており、その一人がクラーカッシュ=トンとされている。後続作家であるブライアン・ラムレイは、スミスの影響を受けてオリジナルの「ティームドラ大陸」を創造した。クトゥルフ神話の神グルーンは、アトランティスに関連する存在とされている。アトランティスはクトゥルフ神話ではあまり目立たないが、『エンサイクロペディア・クトゥルフ』などに解説がある。
※この「スミスのアトランティス(ポセイドニス)」の解説は、「マリュグリスの死」の解説の一部です。
「スミスのアトランティス(ポセイドニス)」を含む「マリュグリスの死」の記事については、「マリュグリスの死」の概要を参照ください。
- スミスのアトランティスのページへのリンク