スポーツ走行における可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 21:58 UTC 版)
「無段変速機」の記事における「スポーツ走行における可能性」の解説
スポーツ志向の自動車には電子制御プログラムにより擬似的に変速比を数段に固定することでマニュアルトランスミッションのように手動変速を可能とした例もあり、エンジンブレーキなどに活用できる。 一部の車種では、急な下り坂などでアクセルを戻しても速度が上昇する際、ある速度(日本では法定速度となる時速60kmなど)を境に減速比を調節し、自動的にエンジンブレーキを強めて速度を維持する制御が為される。 1990年代初期にF1マシンに無段変速機を搭載することが一部のチームで検討され、実際に試験走行が行われた。結果、通常のトランスミッションを持つマシンよりもサーキット1周回に付き数秒は速くなったという。その際のCVTは市販車用として開発中のものが使われた。耐久性に関してはF1用としても予選、本戦併せて数時間ならば大丈夫であると予想されていた。CVTの耐久性よりも、常にエンジンが最高出力付近で使われる(使える)ためにエンジンの耐久性の方が心配されたという。結局はF1レギュレーションで規制され、実戦には投入されなかった。 TOYOTA GAZOO Racingは全日本ラリー選手権にCVTのヴィッツでワークス参戦やプライベーターへの供給をし、競技を通したスポーツCVTの研究を行っている。また同選手権は2019年にJN6(旧JN1)クラスをAT・CVT車のためのクラスと定めたため、多くのCVT車が参戦するようになった。
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