スゴモロコとは? わかりやすく解説

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スゴモロコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/14 13:25 UTC 版)

スゴモロコ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
上目 : 骨鰾上目 Ostariophysi
: コイ目 Cypriniformes
: コイ科 Cyprinidae
亜科 : カマツカ亜科 Gobioninae
: スゴモロコ属 Squalidus
: S. chankaensis
亜種 : スゴモロコ S. c. biwae
学名
Squalidus chankaensis biwae
(Jordan and Snyder, 1900)

スゴモロコSqualidus chankaensis biwae)は、コイ目コイ科カマツカ亜科に属する淡水魚である。

分布

本来は琵琶湖の固有亜種であったが、アユの放流に混じって関東平野高知県などに定着した[1]濃尾平野や西日本には、別亜種のコウライモロコが分布する[2]

形態

全長は9 - 12 cm[1]。目は大きく、体は細長い[3]。吻から背鰭までの輪郭は直線的である[2]。口ひげは長く、眼の経程度の長さになる。体色は淡い黄褐色であり、不明瞭なやや光沢をもった緑褐色の縦条がある[3]。背部にある鱗の頂部には、暗色斑がある。産卵期の雄は体がやや黒ずみ、胸びれ周辺以外に極めて小さい白色の追い星が出る[4]。別亜種のコウライモロコや、同属のデメモロコとしばしば混同される。体型上の違いはあるものの、交雑なども多く見分けがつかない個体も多い。

生態

琵琶湖では、群れを作って水深5-10m程度の砂泥底に棲み、内湖へはほとんど入らない[1]。冬期には、水深20-40mのやや深い泥底部へ移動する[4]ミジンコなどの浮遊生物から小型のスジエビユスリカの幼虫などの底生生物、巻き貝などを食べる[4]

琵琶湖における産卵期は6月-7月で、1500-6000個の卵を水深2-6mの砂泥底に産み付ける。3日ほどでふ化し、成長した稚魚は、水深2-3mの泥底で生活する[4]

人間による利用

ホンモロコの代用として、デメモロコとともに食用にされる[4]

保全状況評価

脚注

  1. ^ a b c 『増補改訂 日本の淡水魚』154 - 155頁
  2. ^ a b 『山渓カラー名鑑 日本の淡水魚』318頁
  3. ^ a b 『小学館の図鑑Z 日本魚類館』105頁
  4. ^ a b c d e 原色日本淡水魚類図鑑(1976)

参考文献

  • 宮地傳三郎、川那部浩哉・水野信彦『原色日本淡水魚類図鑑』(全改訂新版)保育社、1976年、181-183頁。ISBN 978-4-586-30032-7 
  • 細谷和海(スゴモロコ部分)『山渓カラー名鑑 日本の淡水魚』山と渓谷社、1989年。 ISBN 4-635-09021-3 
  • 川瀬成吾(スゴモロコ部分)『小学館の図鑑Z 日本魚類館』小学館、2018年。 ISBN 978-4-09-208311-0 
  • 細谷和海『山渓ハンディ図鑑15 増補改訂 日本の淡水魚』山と渓谷社、2019年。 ISBN 978-4-635-07043-0 

関連項目





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