ジークフリート・クラカウアーとは? わかりやすく解説

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クラカウアー【Siegfried Kracauer】

読み方:くらかうあー

[1889〜1966]ドイツ生まれ思想家ナチスの台頭米国亡命大衆文化現象分析業績を残す。著「カリガリからヒトラーへ」など。


ジークフリート・クラカウアー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 15:11 UTC 版)

ジークフリート・クラカウアー

ジークフリート・クラカウアーSiegfried Kracauer1889年2月8日 - 1966年11月26日)は、ドイツジャーナリスト社会学者、映画学者。

概要

フランクフルト・アム・マイン出身。ユダヤ人一家に生まれる。ヴァイマル共和国時代のドイツで、約10年間「フランクフルター・ツァイトゥング」紙の学芸欄編集員として活躍した。このころから、映画や社会学に関する著作を発表する。

1930年、本社(フランクフルト)からベルリン支局に異動。1933年、ナチス政権が成立するとフランスへ亡命した。1937年、『ジャック・オッフェンバックと同時代のパリ』を発表。1941年、フランスもナチスに占領され、アメリカに脱出[1]

1947年に代表作『カリガリからヒトラーへ』(From Caligari to Hitler)を発表。映画社会学の嚆矢である。

評価

大衆文化、特に映画を分析することで、当時のドイツの社会的心理や社会的イデオロギーを読み解こうとした。ヴァルター・ベンヤミンエルンスト・ブロッホテオドール・アドルノマックス・ホルクハイマーとの交流もあり、ヴァイマル期に活躍した重要な知識人のひとりとして数えられる。

主な日本語訳

  • 『カリガリからヒトラーへ―ドイツ映画1918-33における集団心理の構造分析』(丸尾定訳、みすず書房、1970年、新版1995年)
  • 『カリガリからヒットラーまで』(平井正訳、せりか書房、1971年)
  • 『歴史―永遠のユダヤ人の鏡像』(平井正訳、せりか書房、1977年)
  • 『天国と地獄―ジャック・オッフェンバックと同時代のパリ』(平井正訳、せりか書房、1978年/筑摩書房ちくま学芸文庫〉、1995年)
  • 『ギンスター―クラカウアーの自伝的小説』(平井正・斎藤松三郎訳、せりか書房、1985年)
  • 『サラリーマン―ワイマル共和国の黄昏』(神崎巌訳、りぶらりあ選書:法政大学出版局、1979年)
  • 『大衆の装飾』(船戸満之野村美紀子訳、叢書・ウニベルシタス:法政大学出版局、1996年)
  • 『探偵小説の哲学』(福本義憲訳、叢書・ウニベルシタス:法政大学出版局、2005年、新版2023年)
  • 『映画の理論 物理的現実の救済』(竹峰義和訳、東京大学出版会、2022年)

作家論

  • ミリアム・ブラトゥ・ハンセン『映画と経験 クラカウアー、ベンヤミン、アドルノ』
(竹峰義和・滝浪佑紀訳、叢書・ウニベルシタス:法政大学出版局、2017年)

注釈

  1. ^ 荻野雄「クラカウアーのカリガリからヒトラーへ(1)」[1]



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