ジャンル研究の進展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 21:20 UTC 版)
「フェミニスト映画理論」の記事における「ジャンル研究の進展」の解説
また同じころジャンル研究に力が注がれ、大きな進展を見せている。 ジャンル研究とは、コメディやスリラーといった映画のジャンル区分の歴史や文化的役割を対象にする分野である。フェミニスト映画理論との関わりでは、このジャンル研究においてキャロル・クローバー (en) やバーバラ・クリード(en)、シンシア・フリーランドらによって、とくにホラー映画における女性表象がくわしく調査された。 このうちキャロル・クローバーは、アメリカのホラー映画構造の研究を通じて、殺戮と暴力が繰り返される物語の中で最後まで生き残り重要な役割を果たすのが多くの場合「純粋な若い女性」であると指摘し、「ファイナル・ガール」という概念の定式化を行った。 ジャンル研究では、ほかにイヴォンヌ・タスカーがアクション映画、リンダ・ウィリアムズがポルノ映画、ジュリー・グロスマンやE・アン・カプランがスリラー映画(フィルム・ノワール)におけるジェンダー表象の研究に重要な貢献を行っている。 観客研究の分野では対象が「映画館の観客」から、地方の女性たちが作っていた映画鑑賞クラブの活動や、同人誌における二次創作などに大きく拡大し、様々な成果が報告されるようになった。
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