シロチョウガイとは? わかりやすく解説

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しろ‐ちょうがい〔‐テフがひ〕【白×蝶貝】

読み方:しろちょうがい

ウグイスガイ科の二枚貝貝殻アコヤガイに似るが、大形で、殻表は黄褐色内面真珠色真珠養殖の母貝となり、殻はボタン工芸品材料熱帯太平洋分布


白蝶貝

読み方:シロチョウガイ(shirochougai)

ウグイスガイ科の二枚貝

学名 Pinctada maxima


シロチョウガイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/21 08:36 UTC 版)

シロチョウガイ
分類
: 動物界 Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 二枚貝綱 Bivalvia
: ウグイスガイ目 Pterioida
: ウグイスガイ科 Pteriidae
: アコヤガイ属 Pinctada
: シロチョウガイ P. maxima
学名
Pinctada maxima
(Jameson, 1901

シロチョウガイ(Pinctada maxima)は、ウグイスガイ科アコヤガイ属の二枚貝で、真珠母貝の一つである。縁が白色のものと金色のものと2型が存在する。

概要

貝殻と真珠

アコヤガイ属の中では最も大きく、最大直径30cmほどまで育つ。真珠層で構成される非常に硬い内殻を持ち、内部の外縁の色が白色のものと金色のものとがある。この真珠層の色は、生産する真珠の色に影響を与える。水温、周囲のプランクトンや堆積物がその地域での色を決定する。南洋真珠(白蝶真珠)を作るための真珠養殖産業で非常に重要な種である。

英語ではSouth Sea pearlまたはPhilippine pearlとして知られ、フィリピンの大統領フィデル・ラモスは、1996年にProclamation No. 905において、これを国石と定めた[1][2]。フィリピンの1000ペソ紙幣の裏面にも描かれている。

分布

オーストラリアフィジータヒチインドネシアフィリピンに分布している。

真珠養殖

インドネシア産の南洋真珠(白蝶真珠)

シロチョウガイは白色、銀色、シャンパン色、金色の真珠を生産する。一方、クロチョウガイは、灰色、プラチナ色、石炭色、茄子色、孔雀色の黒真珠(黒蝶真珠)と呼ばれる真珠を生産する。シロチョウガイが産する南洋真珠(白蝶真珠)は、オーストラリア、インドネシア、タヒチ、フィリピン等で養殖されている。また、日本では1991年琉球真珠が量産に成功し、事業化されている[3]

真珠母貝として他に比べ大きいため、養殖ではより大きな核が用いられる。オーストラリアでの養殖業は、西オーストラリア州キンバリー地区ブルームの湾が中心地である。ピンク色の輝きを持つ白色や銀色で直径18-20mmになるオーストラリア南洋真珠で良く知られる。フィリピンでは金色の真珠が生産され、特に中国における市場需要に支えられ、人気が出ている。

食用

パールミートは、シロチョウガイの内転筋で、珍味とされている。海洋管理協議会海のエコラベル(MSC認証)を取得している。真珠を収穫し終えた後、可食部であるパールミートを外し、塩水で洗って冷凍する。近年では西洋のトップシェフからも、年間6トンしか生産されない、替えの利かない珍しい食材として受け入れられている。半透明でホタテ貝ほどの大きさのパールミートは、甘くて、肉質がしっかりしているが柔らかい。味はイカやロブスターの間で、香りは調理法によって様々になる。アジアでは数世紀に渡り珍味として珍重され、オメガ3脂肪酸を多く含むことから、薬理作用も期待される。塩分は少なく、タンパク質は多く、トランス脂肪酸は含まない。ビタミンAビタミンEカルシウム亜鉛も含む。また痕跡量のヨウ素を含み、代謝を促進し、甲状腺機能を活性化させる。

脚注

  1. ^ Philippine Fast Facts, National Gem: Philippine Pearl”. National Commission for Culture and the Arts. 2010年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月20日閲覧。
  2. ^ Pangilinan, Jr., Leon (3 October 2014). “In Focus: 9 Facts You May Not Know About Philippine National Symbols”. National Commission for Culture and the Arts. 8 January 2019閲覧。
  3. ^ 白蝶真珠”. 琉球真珠株式会社. 2019年9月6日閲覧。

関連項目



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