シリーズ1 4.2リットル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 12:09 UTC 版)
「ジャガー・Eタイプ」の記事における「シリーズ1 4.2リットル」の解説
1964年10月にシリーズ1はマイナーチェンジを受けた。主な変更点はエンジン、トランスミッション、内装、そしてブレーキである。しかし見た目にはほぼ何も変わっていなかった。 エンジンは内径φ92.1mm×行程106mmで4,235ccへと排気量を引き上げられた。最大出力こそ265hp/5,400rpmであったが最大トルクは39.1kgm/4,000rpmと大幅に向上し扱いやすくなった。キャブレターにも若干の変更があり、排気マニフォールドも若干の変更を受けた。 モス製トランスミッションは自社製のフルシンクロ4速MTへと換装され、すばやいシフト操作が可能となった。ブレーキはダンロップ製からロッキード製へと変わり、パフォーマンスは若干向上した。 見た目に最も変わったのは内装である。シート形状は見直され、薄いバケットシートからたっぷりとしたクッションの容量を持ったシートへと変更された。また内装に使われていたアルミパネルは姿を消し、センターパネルは黒のビニールで覆われた。コンソールボックス兼肘掛も設置された。いずれもグランドツアラーにふさわしい変更であり、快適性は飛躍的に向上した。 元来、ロードスターではトランクリッドに、クーペではテールゲートに設置されていた「Jaguar」のエンブレムに加え、そのエンブレムの上に「E Type」、下には「4.2」のエンブレムが追加された。 なお1966年のジュネーヴショーで2+2がデビューしロードスター、クーペと併売された。これは2人乗りクーペのホイールベースを伸ばし、さらにルーフラインを高くすることによって+2の後席を稼ぎ出したモデルである。このモデルはホイールベースの延長によりドライブトレーンを搭載するスペースにゆとりができたため、4速MTに加えてボルグワーナー製3速ATを選択できるようになった。このモデルは後席とATにより更に実用性が高まり、更なる顧客を増やすことに貢献した。
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