シュレーディンガー方程式、ディラック方程式との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 08:20 UTC 版)
「パウリ方程式」の記事における「シュレーディンガー方程式、ディラック方程式との関係」の解説
パウリ方程式は非相対論的だが、スピンを取り込んではいる。そのため、以下の2つの中間に基礎を置いたものだと考えられる。 (複素数スカラー値の波動関数に対する)よく知られたシュレーディンガー方程式。これは非相対論的で、スピンを予測しない。 (複素数4成分スピノルに対する)ディラック方程式。これは完全に特殊相対論的で、スピンを予測する。 パウリ行列の性質から、磁場のベクトルポテンシャル A {\displaystyle \mathbf {A} } が0であるとき、方程式は純粋に電位 ϕ のみがある場での通常のシュレーディンガー方程式に帰着される(ただし2成分スピノルに作用する点だけは異なる)ことに注意する: ( p 2 2 m + q ϕ ) [ ψ + ψ − ] = i ℏ ∂ ∂ t [ ψ + ψ − ] {\displaystyle \left({\frac {\mathbf {p} ^{2}}{2m}}+q\phi \right){\begin{bmatrix}\psi _{+}\\\psi _{-}\end{bmatrix}}=i\hbar {\frac {\partial }{\partial t}}{\begin{bmatrix}\psi _{+}\\\psi _{-}\end{bmatrix}}} これより、粒子のスピンは磁場が存在しているときに限って運動に影響を与えることが分かる。
※この「シュレーディンガー方程式、ディラック方程式との関係」の解説は、「パウリ方程式」の解説の一部です。
「シュレーディンガー方程式、ディラック方程式との関係」を含む「パウリ方程式」の記事については、「パウリ方程式」の概要を参照ください。
- シュレーディンガー方程式、ディラック方程式との関係のページへのリンク