シャーロック・ホームズ博物館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/24 20:32 UTC 版)
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       シャーロック・ホームズ博物館の外観と221Bと記された出入り口 
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| 施設情報 | |
| 学芸員 | アンドレア・フォン・アーレンシュタイン | 
| 開館 | 1990年 | 
| 所在地 | イギリス、ロンドン ベーカー街 | 
| 位置 | 北緯51度31分25.3秒 西経0度9分39.6秒 / 北緯51.523694度 西経0.161000度座標: 北緯51度31分25.3秒 西経0度9分39.6秒 / 北緯51.523694度 西経0.161000度 | 
| 外部リンク |  www | 
    
| プロジェクト:GLAM | |
シャーロック・ホームズ博物館 (英語: The Sherlock Holmes Museum) はイギリスのロンドンにある私営の博物館で、文学作品に登場する有名な架空のキャラクター、探偵シャーロック・ホームズにかかわるものを専門に展示している。1990年にオープンしたものでベーカー街にあり、ウェストミンスター市の許可を得て221Bの番地を掲げているが、実際は237番と241番の間、リージェンツ・パークに近いロンドン中心部のベーカー街の北端の近くに位置している[1][2][3][4]。
博物館が「ベーカー街221B」として占有しているジョージアン様式のタウンハウスは1815年に建てられた[5]。1860年から1936年まで下宿屋として使用されていたことがあった[1]。1881年から1904年までの期間にわたり、シャーロック・ホームズとワトソン博士が貸借人のハドスン夫人の下宿屋に住んでいた際の様子をテーマにしている[1]。この家は、特別な建築的・歴史的特徴を有しているとして政府によって第2級指定建築物として登録されている[1]。この博物館では、シャーロック・ホームズのさまざまな翻案にまつわる物品や、1984年のグラナダTVのテレビシリーズ『シャーロック・ホームズの冒険』のシーンを再現したものなどが展示されている。
番地にかかわる論争
   221B番地は、博物館と近くのアビー・ナショナル銀行の建物との間で長引く論争の的となっていた。1930年代から、ロイヤルメールはシャーロック・ホームズあての郵便をアビー・ナショナル銀行に配達していた。アビー・ナショナルでは手紙を処理するために特別な秘書を1人雇っていた[6]。博物館は、この種の郵便物を博物館に届けるように何度も訴えた。利息をつけてお金を貸すことを主な業務としている銀行ではなく、博物館こそこの種の郵便物に対応する最適任の組織だという理由からである。これらの試みはすべて失敗に終わったが、2002年、アビー・ナショナル銀行が70年ぶりに本社を移転したことでようやく問題が解決し、現在ではこうした郵便物は博物館に届けられるようになった[6]。
家族の反対
   アーサー・コナン・ドイルの娘であるジーン・コナン・ドイルは博物館について聞かれたときに、そうした事業については自分には熱意が無いとはっきり答えていた。父親の創作物に出てくるキャラクターが現実の人物であるかのように見せることに強く反対していて、博物館の存在によってホームズが実在の人物だったという考えが多くの人の頭の中で強まることを理解していたのである[7]。ホームズが住んでいたとされる期間を記した記念のブループラークが建物の外側にあることで、実在の人物という考えはさらに強化されていた。しかしながら、ジーン・コナン・ドイルは1991年にスイスのシャーロック・ホームズ博物館のオープニングセレモニーには参加して、賛成の態度を示した[8]。またジーンはロンドン博物館に父親のための専用の部屋を作るという申し出を受けたが、断った。そして、それ以来アーサー・コナン・ドイル氏の遺品のうち最後に残っていたものはオークションで売却されたのである。
内部写真
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    221bのブループラーク
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    居間
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    「シャーロック・ホームズの部屋」のテーブルセット
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    シャーロック・ホームズの実験室
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    ホームズの寝室
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    19世紀末のタイプライター
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    「ワトソン博士の部屋」にある本
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    お手洗い
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    書斎
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    自転車乗りの像。短編小説「孤独な自転車乗り」の関連品として展示されている。
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    「ハドスン夫人の部屋」の暖炉
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    ワトソン博士の洗面台
 
参考文献
- ^ a b c d Harper, Philip. “Sherlock Holmes Museum | Museums London — FREE resource of all 200 museums in London.”. www.museumslondon.org. 2020年10月13日閲覧。
 - ^ McClure, Rosemary (30 October 2018). “A not-so-elementary guide to Sherlock Holmes' London”. Los Angeles Times. 23 November 2018閲覧。
 - ^ was Thomas Bruce Wheeler (2003). Finding Sherlock's London: Travel Guide to Over 200 Sites in London. iUniverse. ISBN 0-595-28114-1
 - ^ “Sherlock Holmes 101”. Washington Post. (11 January 2004)
 - ^ “About the museum” (英語). Sherlock Holmes Museum. 2020年10月13日閲覧。
 - ^ a b Stamp, Jimmy (18 July 2012). “The Mystery of 221B Baker Street”. Smithsonian. 23 November 2018閲覧。
 - ^ Duncan, Alistair (2009). Close to Holmes: A Look at the Connections Between Historical London, Sherlock Holmes and Sir Arthur Conan Doyle. MX Publishing. ISBN 978-1-904312-50-5
 - ^ “The Reichenbach Irregulars - die Schweizer Sherlock Holmes-Gesellschaft”. www.221b.ch. 2020年10月13日閲覧。
 
外部リンク
シャーロック・ホームズ博物館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/05 06:01 UTC 版)
「ベーカー街221B」の記事における「シャーロック・ホームズ博物館」の解説
詳細は「シャーロック・ホームズ博物館」を参照 1990年1月、実業家のジョン・アイディアンツがベイカー街239のビル(1815年建設、元はアッパー・ベーカー街32)を買収し、5月にシャーロック・ホームズ博物館 (The Sherlock Holmes Museum) としてオープンさせた。このビル内に「ボヘミアの醜聞」で言及された17段の階段があることを理由に、博物館の場所こそが221Bであると主張している。同年3月にベーカー街221Bを示すブループレートが取り付けられ、ウェストミンスター市議会議長の手により除幕が行われた。
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