シダ植物との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 09:45 UTC 版)
コケ植物は古生代に陸上進出したシダ植物とは、両者ともに多細胞で壷型の造卵器を形成するが、このような構造は藻類には見られない。また、両者ともに世代交代を行い、配偶体の上で胞子体が発芽する。したがって、シダ植物において、前葉体から幼いシダが伸びる姿と、コケ植物の植物体からさくが伸びる姿とは同等のものである。ただし、シダ植物や種子植物では胞子体が発達するのに対して、コケ植物では配偶体が発達するのが大きな相違点である。また葉緑体DNAの比較結果より苔類とヒカゲノカズラ類が近縁であることが示されている。 コケ植物およびシダ植物・種子植物が側系統群であることが示唆されているものの、両者の系統関係については説が分かれている。コケ植物に近い先祖からシダ植物が分化したのか、両者に共通の祖先から両者が分化したのか、近縁な祖先から平行的に進化したのかなど、さまざまな議論がある。ただし、シダ植物からコケ植物に退行進化をしたことを示す結果は示されていない。
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