サーベラス傘下へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 04:58 UTC 版)
2007年5月、ダイムラークライスラーはクライスラー部門(クライスラー、ダッジ、ジープ、ラム・トラックス)を新しく設立した持株会社「クライスラー・LLC」の傘下に分離し、新会社の株式の80.1%を55億ユーロ(約9000億円)でアメリカの投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメントに売却した。これにより、約9年にわたるダイムラーとクライスラーの協業体制は解消されることとなった。なおダイムラー・ベンツは新たにダイムラーへと社名を変更する。 2008年に世界金融危機が本格化すると、クライスラーの資金繰りは完全に行き詰るようになった。アメリカ政府はクライスラーの倒産を防ぐために、つなぎ融資として40億ドルを提供した。アメリカ政府はさらなる追加融資の条件として、クライスラー経営陣や全米自動車労働組合(UAW)に、4月末という時期を区切って、提携相手候補のイタリアの自動車製造大手のフィアットや債権者団との間で、債務(レガシーコストなど)削減の交渉をまとめるように通告した。 倒産直前の2009年4月末、ダイムラーは残りの株の全持分をサーベラスに売却した。最後の数日間の間に、アメリカ政府はさらに追加融資として5億ドルを提供した。
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