サンスクリットとの差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 04:39 UTC 版)
文語・雅語であるサンスクリット(梵語)と比べると、俗語であるパーリ語は、例えば「息子」、 「(梵) putra」 が 「(巴) putta」 となるように子音の同化が目立ち、また「刹那」、「(梵) kṣaṇa」 が 「(巴) khaṇa」のような変化も見られる。しかし、パーリ語は他のプラークリットと比べると総じて音韻的・構造的な崩れが少なく、プラークリットの中では最もサンスクリットに近い。名詞、動詞の組織は基本的にはサンスクリットと同じである。ただ名詞では格の融合、動詞では態の区別、過去時制の区別が明確ではない。さらに構文は、一般に定動詞表現が中心であり、語順が一定して動詞が文末に来る。語彙は時にサンスクリットより古い形を持つ。例えば「ここに」は 「(梵) iha」 より古形の 「(巴) idha」 となっている。
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