コーマワーク、臨死への取り組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/13 19:36 UTC 版)
「プロセス指向心理学」の記事における「コーマワーク、臨死への取り組み」の解説
コーマ(coma)とは昏睡状態の事であり、コーマワークではこれらの人々の内的な旅をサポートしたり、コミュニケーションをとることを目指す。昏睡状態にあるクライアントはこちらに僅かなフィードバックを送っていることが多く、そのサインに対して気づきを向けることで、通常は難しいコミュニケーションを成立させることができることが多い。実際の治療現場では、この方法により、昏睡状態から覚醒に至るクライアントも現れている。 実際のワークの手順では、まず「呼吸」に注目することになる。呼吸は昏睡状態の人が最もよく使うチャネル(出入口)である。治療者はクライアントと呼吸を合わせながら、その呼吸をクライアントの耳元で再現したり、呼吸に合わせて手首に軽く触れるということを行う。その後、うめき声や筋肉の動きなど、呼吸を含めた多くのチャネルを観察し、その変化を見抜いていく。そしてクライアントに何らかの変化が生じた際に、それをそのままフィードバックすることで、本人がコミュニケーションに気がつくことを促進する。そうしたやり取りで「隠れたコミュニケーション」を浮上させていく。 昏睡状態にあった人々は、覚醒した後に「自分に呼びかける声は聞こえていたのに、それに対して応答できなかった。そうしたら何も意識がない人のように扱われた。」といった事を語るケースがある。従ってコーマワークでは、クライアントが正常な近く状態を持っていることを想定したうえで、コミュニケーションを築くことを試みるのである。
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