コスマス図 (6世紀)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/04 02:40 UTC 版)
「初期の世界地図」の記事における「コスマス図 (6世紀)」の解説
キリスト教的世界観が浸透すると、ヨーロッパにおける世界地図の精度はかえって後退し、世界は幾何学的な構造であるという世界観が再び主流となった。 550年頃、キリスト教修道士のコスマス・インディコプレウステースがキリスト教地誌(英語版)を書き、地中海、紅海を中心にした世界図を描いた。中央の褐色の長方形が一般的な意味で言う世界図であり、この長方形内の左に描かれている白い(=青が剥げた)箇所が地中海、長方形内右上の小丸がカスピ海、下部中央の小丸が紅海、下部右の小丸がペルシア湾である。この長方形の周囲には、古代ギリシア人が信じたオケアノスが青く描かれている。陸地部分にはアクスム王国(エチオピア、エリトリア)、インド、スリランカなどが描かれている。この図の東方の縦長方形部分はエデンの園であり、全くの空想である。また「世界は球体である」というギリシア時代からの知見を否定し、地球平面説に基づいて作成されている。
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