グルペットの形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 08:19 UTC 版)
急な上り坂で集団の中から「グルペット!」と声があがる。これは有力なスプリンターがグルペットを作る“集まれ!”の合図である。この声に呼応して何人かの選手が遅れていき、集団を形成する。グルペットの発端になるのは有力選手に限られ、そうでない選手は単独で集団からちぎれていかざるを得ない場合が多い。 グランツールでのグルペットは、かつてはロビー・マキュアン(2012年引退)を中心として形成されることが多かったため、『J SPORTS cycle road race』では、解説者の栗村修がこれを「マキュアン友の会」と称している。 その後ツール・ド・フランス2009にてマーク・カベンディッシュが何度もグルペットを引率する姿が見られたことから、栗村は彼を2代目友の会会長の候補に挙げている。 グルペットを形成するのは、スプリンターなど上りの苦手な選手が多いが、仕事を終えたアシストなども参加する。時にはそれほど上り坂を苦手としていない選手が、翌日以降のステージに備えて体力を温存するために参加することもある。 なお一度選手がグルペットに吸収されると、仮に体力に余裕があった場合でも、そこからアタックをかけることは基本的に許されないとされる(不文律の一つ)。 ツール・ド・フランス2009の実況にて、栗村は初参戦してグルペットにも加わった新城幸也、別府史之らの話として、「登りで遅い分タイムアウトにならないよう平地では時として先頭集団以上のペースで走る」という話題を紹介していた。
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