黒花引起
クロバナヒキオコシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 04:35 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動クロバナヒキオコシ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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新潟県御神楽岳 2012年9月
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Isodon trichocarpus (Maxim.) Kudô | |||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
クロバナヒキオコシ(黒花引越し) |
クロバナヒキオコシ(黒花引起し、学名:Isodon trichocarpus)は、シソ科ヤマハッカ属の多年草。
特徴
高さは50-150cmになり、茎は4角になり、稜には下向きの細毛がある。葉は対生し、3角状広卵形で、長さ6-15cm、幅3-7.5cmになり、先端は鋭くとがり、基部は広いくさび形に狭まり葉柄の翼となって流れる。葉は薄く、縁には鋸歯があり、表面に毛がまばらに生え、裏面の葉脈上に短い圧毛と腺点がある[1]。
花期は8-9月。茎の上部の葉腋から集散花序を出し、それが集まって大型の円錐花序になり、多数の花をつける。花冠は長さ5-6mmになる暗紫色の唇形。萼は5裂して細毛があり、花時には長さ2.5mm、果時には3-3.5mmになる。果実は倒卵形になる分果で、長さ1.5mmになり、分果の先に短い白毛がある[1]。
分布と生育環境
北海道および本州の近畿地方以北の日本海側に分布し、深山の林縁の草地に生育する[1][2]。
名前の由来
「ヒキオコシ」(引起し)の名の由来は、弘法大師が病で倒れた旅人にこの草を煎じて飲ませたところ、その病人が起き上がったという伝説からくる[2]。同属にヒキオコシ I. japonicus がある。また、「クロバナ」は花の色による[3]。
種小名 trichocarpus は「有毛果実」の意味[2]。
利用
ギャラリー
脚注
参考文献
- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本III合弁花類』、1981年、平凡社
- 永田芳男著『秋の野草 新装版山溪フィールドブックス11』、2006年、山と溪谷社
- 牧野富太郎原著、邑田仁・米倉浩司編集『新分類 牧野日本植物図鑑』、2017年、北隆館
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
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