クラリネットによる演奏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 16:12 UTC 版)
「ピアノ三重奏曲 (フォーレ)」の記事における「クラリネットによる演奏」の解説
作曲時にフォーレが言及していたクラリネットを含む三重奏曲という構想は、完成時には消え去っているが、その正確な理由は分かっていない。フォーレの木管楽器用の作品は、パリ音楽院の依頼によって制作されたフルートのための2曲以外にはほとんどない。しかし、フォーレはほとんどすべての管弦楽作品でクラリネットを使用しているほか、ウェーバーの『協奏的二重奏曲』の楽譜を所有しており、サン=サーンスのクラリネットソナタ(作品167、1921年)や友人ダンディのクラリネット三重奏曲(1888年)などを聴いているなど、クラリネットの響きを好んでいた。 ネクトゥーによれば、この曲においてヴァイオリンをクラリネットに替えてもなんら問題はない。ヴァイオリン・パートに用いられているオクターヴ音程については、オクターヴの高い方のパートを吹くという解決法があり、近年なされた試演によって、クラリネットによる演奏が有効であることが判明している。ネクトゥーは「クラリネットとチェロとの対話はむしろ特別な性格を持ち、この二つの楽器とピアノの音のバランスも実に納得のゆくものなのである。」としている。
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