クトゥパとは? わかりやすく解説

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クトゥパ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/31 10:20 UTC 版)

クトゥパ
皿に盛られた未開封のクトゥパの束。
別名 Kupat, tupat, topat, tipat
フルコース 主食
発祥地 インドネシア[1]
地域 ジャワ[2]
提供時温度 温かいもしくは室温
主な材料 ヤシの若葉を編んで作った袋の中で炊いたご飯
派生料理 Ketupat pulut, ketupat daun palas (マレー), lepet
食物エネルギー
(あたり)
一つのボウルのクトゥパでおよそ93[3] kcal
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クトゥパインドネシア語マレー語: Ketupat、ジャワ語スンダ語: kupat、バリ語: tipat[4])は、ココヤシの葉で編んだ菱形の袋にうるち米を詰めて茹でたジャワのちまきである[5]クトゥパットとも呼ばれる[6]

概要

インドネシアを起源とし、ブルネイマレーシアシンガポールフィリピン南部、タイ南部、カンボジアラオスでも見られる。

同様の料理はインドネシアに他にも存在しており、米の味付けや種類、具の有無、包む皮の種類や包み方によって細分化されている[6]

クトゥパはココヤシの葉を編んだ袋の中に味付けをしていない米を詰めて作る。数時間にわたり茹でるため米は膨れて餅のようになる。内側のは細かく切り分けられ、蒸し米の代わりに主食になる。通常、ルンダンオポールアヤム、サユール・ラブ(ハヤトウリのスープ)、サンバル・ゴレン・ハティ(レバーのサンバル漬け)と一緒に食べたり、サテ(鶏肉や赤身肉の串焼き)やガドガド(ミックス野菜のピーナッツソースがけ)の付け合わせになる。一口大に切ったクトゥパをさらに調理する料理にクトゥパ・サユール(豆腐とゆで卵入りのクトゥパのハヤトウリスープ)やクトゥパ・タフ(クトゥパと豆腐のピーナッツソース)がある[6]

クトゥパは、フィリピンのプソやパトゥパットのような、他のオーストロネシアの稲作文化圏の似たような料理と関連しているが、後者は菱形に限定されず、伝統的に星形から動物形まで、さまざまな複雑な織り模様がある[7]。植民地時代以前のグアムマリアナ諸島では、古代の稲作がスペイン人によってもたらされたトウモロコシに取って代わられる前に、katupatと呼ばれる八面体型のものも発見されている[8][9]

出典

  1. ^ Rianti, Angelina; Novenia, Agnes E.; Christopher, Alvin; Lestari, Devi; Parassih, Elfa K.. “Ketupat as traditional food of Indonesian culture”. Journal of Ethnic Foods 5 (1): 4–9. doi:10.1016/j.jef.2018.01.001. 
  2. ^ Calories in indonesian food ketupat sayur”. My Fitness Pal. 2025年1月31日閲覧。
  3. ^ Sri Lestari (20 January 2015). “Tipat Cantok, Kuliner Khas Bali yang Tak Membosankan” (インドネシア語). Kompas.com. http://travel.kompas.com/read/2015/01/20/173200627/Tipat.Cantok.Kuliner.Khas.Bali.yang.Tak.Membosankan 22 January 2015閲覧。 
  4. ^ Panca Nugraha and Suherdjoko (5 August 2014). “Muslims celebrate Lebaran Ketupat a week after Idul Fitri”. The Jakarta Post. http://www.thejakartapost.com/news/2014/08/05/muslims-celebrate-lebaran-ketupat-a-week-after-idul-fitri.html 22 January 2015閲覧。 
  5. ^ a b c 阿良田麻里子『インドネシア』農文協〈世界の食文化6〉、2008年3月25日、52頁。 
  6. ^ Nocheseda, Elmer I. (2011). “The Art of Pusô: Palm Leaf Art in the Visayas in Vocabularios of the Sixteenth to the Nineteenth Centuries”. Philippine Studies 59 (2): 251–272. http://www.philippinestudies.net/files/journals/1/articles/3121/submission/copyedit/3121-3976-1-CE.pdf. 
  7. ^ Cunningham, Lawrence J. (1992). Ancient Chamorro Society. Bess Press. p. 140. ISBN 9781880188057. https://books.google.com/books?id=9r0a2ww8KLcC 
  8. ^ Hunter-Anderson, Rosalind; Thompson, Gillian B.; Moore, Darlene R. (1995). “Rice As a Prehistoric Valuable in the Mariana Islands, Micronesia”. Asian Perspectives 34 (1): 69–89. JSTOR 42928340. 

関連項目




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