カード検索の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/09/01 02:53 UTC 版)
「情報検索 (図書館情報学)」の記事における「カード検索の歴史」の解説
図書館の蔵書の書誌をカードに記録し、これを検索することは古くからおこなわれてきた。現在でも一部の図書館では図書カードを保管している。この場合、同一図書について、著者カード、標題カード、主題カードなど複数のカードを作成し、それぞれアルファベット順、または五十音順に配列することにより、手めくりで検索をおこなった。しかしこの方法はカード作成が面倒な上、検索に時間がかかる。1940年代になり、カードの周辺に穴を開け、各穴に検索用のコードを割り当て、そこを切り落とすことにより検索可能にする、縁穴カード(いわゆるパンチカードの一種)が開発され、化学研究者などに利用が広がった。 その後コンピュータが登場するとやはりパンチカードの一種であるIBMカードを使うことが一般化した。IBM カードは80桁12行の穿孔位置からなっているので、その位置を検索用のコードに割り当てたものである。カードには文献の書誌事項などを直接印刷して用いた。カードの検索にはソーターと呼ばれる光学式の機械を用いた。穴があれば光が通るので、光検出装置を用いて特定の索引コード位置に穴があるかどうかを検出し、カードを分別した。 一方文献ごとのカードではなく、索引語ごとのカードを作成し、そこに文献や図書の番号を記載していく、というユニターム・カードも開発された。これは現在のコンピュータ検索で用いる索引ファイルの原理と考えられる。
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