カル‐エッサラー‐エル‐ディン【Qal‘at Salah El-Din】
サラーフッディーン城
(カラット・サラーフ・アッディーン から転送)
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サラーフッディーン城(サラーフッディーンじょう、アラビア語: قلعة صلاح الدين, Qal'at Salah al-Din)は、シリアの北西部にある中世の城である。ラタキア県の中心都市ラタキアから30キロメートル、ハッファという町から7キロメートルの場所にあり、山岳地帯の中の両側が崖になった尾根筋に立地し、森に囲まれている。遅くとも10世紀中葉にはここに城塞が築かれていた。ビザンツ帝国のヨハネス1世ツィミスケスが975年に当該城塞を手に入れた。ビザンツ帝国は1108年までこの城を支配した。12世紀の初頭、「フランク人」(中世アラブ・イスラーム世界から見た西ヨーロッパ人)がこの城に拠り、十字軍国家の一つ、アンティオキア公国の守城とした。十字軍騎士は城を大幅に拡張し、城を現在ある姿にした。1188年にサラーフッディーン・アイユービーのムスリム軍が包囲し、3日後に陥落した。1287年にもこの城をめぐって包囲戦が発生したが、このときは攻守共にマムルーク軍人であった(ムスリム同士の争いであった)。2006年にユネスコは、「サラーフッディーンの城」と「十字軍騎士の城」を「世界遺産」に登録した。城の遺跡はシリア政府が管理している。
注釈
出典
- ^ a b Morray 1995, p. 850
- ^ Kennedy 1994, pp. 84–85
- ^ Kennedy 1994, pp. 84–85
- ^ a b c d e f g h i j Morray 1995, p. 851
- ^ a b c d e Kennedy 1994, p. 85
- ^ Kennedy 1994, pp. 95–96
- ^ a b c d Kennedy 1994, p. 96
- ^ Folda 2005, p. 383
- ^ Kennedy 1994, p. 96
- ^ Crac des Chevaliers and Qal’at Salah El-Din, UNESCO 2012年4月16日閲覧。
- ^ 世界遺産リスト登録名称ではCracの綴りを用いる。
- ^ 同上
- ^ Molin 2001, p. 85
- ^ Molin 2001, p. 148
- 1 サラーフッディーン城とは
- 2 サラーフッディーン城の概要
- 3 参考文献
- 4 発展資料
固有名詞の分類
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