インドネシア鉄道BB305形ディーゼル機関車とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > インドネシア鉄道BB305形ディーゼル機関車の意味・解説 

インドネシア鉄道BB305形ディーゼル機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/25 01:10 UTC 版)

インドネシア鉄道
BB305形ディーゼル機関車
CFD製 BB 305 04号機
基本情報
運用者 PNKA → PJKA → PT.KA → PT.KAI
設計者 イェンバッハー
CFD
日本車輌製造
製造年 1977年 - 1978年
導入年 1977年
総数 7両
廃車 2006年
1990年代(日本車輌製造車)
主要諸元
全長 11,734 mm
全幅 ※2,740 mm
2,920 mm (01 - 03号機)
2,870 mm (04 - 06号機)
機関車重量 48 t (47 l/t 、53 S/t)
機関 MTU 12V65 TB 11 (01 - 03号機)
MTU 12V652 TB 11 (04 - 06号機)
※NRTD-6-B1、コマツ - カミンズ
機関出力 1,160 kW (1,560 hp )
※260 kW (350 hp)
発電機 Voith L 720 rU2
※TDN 22-2002
制動装置 243 VC 78
※Westinghouse C-1200
最高速度 120 km/h (33 m/s )
※55 km/h (15 m/s)
※日本車輌製造製のBB305 01号機
テンプレートを表示

BB305形ディーゼル機関車(ビービー305がたディーゼルきかんしゃ、インドネシア語Lokomotif BB305)は、インドネシアディーゼル機関車日本車輌製造イェンバッハー英語版CFDフランス語版社が製造した、クレタ・アピ・インドネシア(インドネシア鉄道会社、PT.KAI)におけるかつての形式である。

概要

BB 305 01 - 03号機 および、BB 305 04 - 06号機と後に記述するBB 305 01号機の3種類に分けられる。現在、BB305形は運用離脱し廃車となっている[1]

イェンバッハ製・CFD製車両

BB305形は当初、プロボリンゴ県にある国営製紙工場を運営するPTケルタス・レセス社によって6両が購入され、貨物輸送の牽引機関車として使用された。 BB305 01 - 03号機はオーストラリアのイェンバッハー・ヴェルケAG(現:GEイェンバッハー)で製造され、BB305 04 - 06号機はフランスのChemins de Fer Departementaux(CFD)で製造された[2]。PTケルタス・レセスは1939年から続くインドネシア最古の製紙工場である。赤と青の塗装をまとった最後のペルムカ塗装車は、以前はルマジャン県ジャティロト地区のジャティロト製糖工場(PG)からPTケルタス・レセス社の工場地帯までバガスと麦藁を輸送し、製紙輸送にのみ使用されていたが、チャンティック・エクスプレスなどの旅客列車の牽引も担当した。全車両がジェンベル機関区に配置された。

イェンバッハ製の車両とCFD製の車両では設計が異なり、イェンバッハー製のBB 305 01 - 03号機は運転室が1つであるが、CFD製のBB 305 04 - 06号機には両運転台である。 イェンバッハーのBB305形の燃料容量は 2,000 Lで、CFD製のBB305形の燃料容量は 2,900 L である。イェンバッハー製車両の貯水タンクは、運転席の近くにあるが、CFD製車両では台車間に存在する。

一方、両メーカーで製造されたエンジンや機器性能には違いはなく共通であり、エンジンは、MTU 12 V 652 TB 11 を搭載し、重量は 52 トン (51 ロングトン、57 ショートトン)、出力は 1,160 kW (1,560 馬力) で、最高速度は 120 km/h (33 m/s) である。油圧変速機には、Voith L 720 rU2 が使用されている。

その後1998年にはPTケルタス・レセス社は財政難に見舞われ、PT.KA(後のPT.KAI)へ車両が譲渡された。その後、チャンティック・エクスプレス(スラバヤ - ジェンベル)やレンガニス号(バニュワンギ - ケディリ)などの旅客列車の牽引機関車へ転用された。電気式ディーゼル機関車への統一化計画に伴い、2006年以降にBB305形は全車両が運用離脱した。現在残っているのはBB305 03、04、06号機のみで、ジョグジャカルタ車両工場に留置されている。

日本車輌製造製車両

先の6両とは大きく異なる別のBB305形が存在する。日本日本車輛製造で製造された BB305 01号機である。PTセメンヌサンタラ社(現:ダイナミックス(セメント))が所有した。1977年に運行を開始し、チラチャップ駅からセミヌサンタラ工場間をセメント輸送貨物列車を牽引した。コマツ・カミンズNRTD 6-B1ディーゼルエンジンを搭載し、重量は35トン(34ロングトン、39ショートトン)、出力は260kW(350馬力)、最高速度は55km/h(15m/s)である。日本車輛製造製のBB 305 01号機は現在では廃車となっている。

ギャラリー

出典

  1. ^ Lokomotif BB305 | UNIT PUSAT PELESTARIAN DAN DESAIN ARSITEKTUR”. web.archive.org (2015年12月22日). 2025年5月17日閲覧。
  2. ^ Locomotive BB 1500HV | CFD”. web.archive.org (2023年10月1日). 2025年5月17日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  インドネシア鉄道BB305形ディーゼル機関車のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

インドネシア鉄道BB305形ディーゼル機関車のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



インドネシア鉄道BB305形ディーゼル機関車のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのインドネシア鉄道BB305形ディーゼル機関車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS