イソプロピルトルエンとは? わかりやすく解説

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シメン

分子式C10H14
その他の名称シメン、Cymene、イソプロピルトルエン、Isopropyltoluene、イソプロピルメチルベンゼン、Isopropylmethylbenzene、メチル(1-メチルエチル)ベンゼン


シメン

(イソプロピルトルエン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/10/06 22:11 UTC 版)

p-シメン
識別情報
CAS登録番号 99-87-6 
PubChem 7463
ChemSpider 7183 
UNII 1G1C8T1N7Q 
EINECS 202-796-7
KEGG C06575
ChEBI CHEBI:28768
ChEMBL CHEMBL442915 
特性
化学式 C10H14
モル質量 134.21 g/mol
外観 無色の液体
密度 0.857 g/cm3
融点

-68 °C

沸点

177 °C

への溶解度 23.4 mg/L
危険性
Rフレーズ R10
Sフレーズ S16
引火点 47 °C
発火点 435 °C
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。

シメン (cymene) またはp-シメンパラシメン (p-cymene) とは、天然に存在するモノテルペンのひとつで、構造は芳香族炭化水素に分類される。ベンゼン環のパラ位(1位と4位)にメチル基 (-CH3) とイソプロピル基 (-CH(CH3)2) が置換した構造を持つ。水にはほとんど溶けず、エタノールエーテルには易溶である。

天然にはクミンタイムなどの精油に含まれる。工業的には、ピネン脱水素化や、トルエンプロペンフリーデル・クラフツ反応などによって製造される[1]。石鹸などに香料として添加されるほか、テレフタル酸チモールの合成原料としても利用される。

位置異性体として o-シメン(CAS登録番号 [527-84-4])と m-シメン(同 [535-77-3])が知られるが、どちらも天然での存在は知られていない。p-シメンのみが天然化合物である。

配位子として

シメンはルテニウムへの配位子として用いられる。(η6-cymene)2Ru2Cl4 と表されるハーフサンドイッチ型の錯体(CAS 登録番号 [52462-29-0])が、三塩化ルテニウムと α-フェランドレンから合成され、各種ルテニウムシメン錯体への前駆体として利用される[2]オスミウムのシメン錯体も知られる(例: (η6-cymene)2Os2Cl4、CAS 登録番号 [78615-08-4])。

参考文献

  1. ^ Eggersdorfer, M. (2003). "Terpenes" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. Wiley: Weinheim, p. 659.
  2. ^ Bennett, M. A.; Huang, T. N.; Matheson, T. W. and Smith, A. K. "(h6-Hexamethylbenzene)ruthenium complexes", Inorganic Syntheses, 1982, 21, 74-78.


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