イギリス艦隊の作戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 01:22 UTC 版)
「ドッガー・バンク海戦」の記事における「イギリス艦隊の作戦」の解説
イギリス側の巡洋戦艦5隻でドイツ側の4隻と対戦するに際して、ビーティーは各艦の速力を考慮して、「イギリス艦隊の主力である第1巡洋戦艦戦隊がドイツの巡洋戦艦3隻と交戦している間に、第2巡洋戦艦戦隊がブリュッヒャーと交戦する」ことを考えていた。つまり、 <<<イギリス>>> <<<ドイツ>>> ライオン <-> ザイドリッツ タイガー <-> モルトケ プリンセス・ロイヤル <-> デアフリンガー ニュージーランドインドミダブル <-> ブリュッヒャー という役割分担を考えており、この命令は午前9時35分に発せられた。だが1番の新造巡洋戦艦であるタイガーの艦長H.B.ペリーは各艦の速力まで考慮していなかったため、セオリーどおり「余分な艦は旗艦に協力する」べきと考えた。この場合だとドイツ艦隊の旗艦であるザイドリッツを主要艦2隻で攻撃するべきと考え、モルトケと交戦せずにザイドリッツと交戦し始めた。つまり戦況としては、 <<<イギリス>>> <<<ドイツ>>> ライオンタイガー <-> ザイドリッツ <-> モルトケ プリンセス・ロイヤル <-> デアフリンガー ニュージーランドインドミダブル <-> ブリュッヒャー という構図になったわけである。さらにまずいことに、蒸気機関の黒煙が風向きの関係でタイガーの視界を遮っており、タイガーの砲撃は役に立っていなかった。実際にはライオンの砲撃によってあがった水柱を、タイガー自身の砲火に依るものと誤認してしまったのだ。(実際にはタイガーの砲弾は、ザイドリッツの3km近くも離れた所に弾着していた。)
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