アメリカ政府標準暗号の切替
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 14:53 UTC 版)
「2010年問題」の記事における「アメリカ政府標準暗号の切替」の解説
アメリカの政府標準暗号から旧式の暗号が廃止される問題。なお、危険な暗号を廃止することで安全性を向上させるのであるから、仮に廃止しなかったとすれば、そのほうが危険を放置することになり、より大きい問題となる。 現代の主要な暗号の安全性は「理論上、解読には非現実的な時間を要する」という計算量的安全性に基づいているため、安全性を維持するにはコンピュータの処理能力の進歩に伴いさらに強度の高い方式へ切り替えなければならない。 アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) は2005年、2010年12月31日をもって政府標準暗号(政府機関が使わなければならない暗号)から旧式の暗号を廃止することを決定した。廃止された暗号は80ビット強度(脆弱性のない共通鍵暗号の鍵長に換算して80ビット)以下のものである。 廃止された暗号には 2-key Triple DES (2TDES) 1024ビット鍵のRSA 1024ビット鍵のDSA 160ビット鍵のECDSA SHA-1 などがある。 なお日本でも2013年を目処にアメリカと同程度の強度の暗号に切り替えることを決定した。
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