アポトーシスとカスパーゼ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 13:55 UTC 版)
「カスパーゼ」の記事における「アポトーシスとカスパーゼ」の解説
多細胞動物の細胞は、発生の過程で、あるいはX線や抗がん剤などDNAを損傷するストレス刺激や、細胞へのウイルス感染やがん化させる刺激など、さまざまな刺激に対する生体防御機構の一つとして、自らアポトーシスを起こして自殺する機構を持っている。カスパーゼファミリーは、複数のカスパーゼが順に活性化されていくカスパーゼカスケードと呼ばれる一連のシグナル伝達経路を形成しており、アポトーシス誘導刺激に反応してこのシグナル伝達が行われることで、細胞にアポトーシスが誘導される。ほとんどのアポトーシスは、このカスパーゼカスケードに依存して誘導されるものであり、カスパーゼに対する阻害剤で細胞を処理することで、アポトーシスの進行そのものが阻害される。ただし、一部にはカスパーゼに依存しない、カスパーゼ非依存アポトーシス経路も存在することが知られている。 アポトーシスを誘導するストレスにはさまざまな種類があるため、それを感知するための機構もいくつかに分散され、細胞には複数の異なるカスパーゼカスケードが存在している。
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