アチーブメント‐テストとは? わかりやすく解説

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アチーブメント‐テスト【achievement test】

読み方:あちーぶめんとてすと

教科学習効果客観的に判定するためのテスト学力テスト


アチーブメントテスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/25 07:56 UTC 版)

アチーブメントテスト英語: Achievement Test)とは、本来の意味では学習達成度を測定する学力テストである。しかし、単に日本において「アチーブメントテスト」と表現する場合は、かつては全国の中学校中学生の高校受験前の学力テストとして行われていたものを指した。しかし、徐々に意味する対象を変えていき、近年では主として、神奈川県で実施されていた“高等学校入学判定に極めて重要だった”試験を指すことが多い。

Z会が「東大学力増進会」時代に実施していた、いわゆる「東アチ」(東大学力増進会アチーブメントテスト)とは別のテスト。

神奈川県におけるアチーブメントテスト(すでに廃止)

ア・テスト」または「アテスト」の略称で呼ばれ、中学校2年生の3学期の3月頃に実施される考査であった(ただし1981年は試験的措置として対象学年が2年生3学期の時期ではなく3年生1学期はじめごろに行われた。変遷があり当初は、1年生と2年生の2回で行われた。ところが学力が急進した児童に対しは、3年生時の学力の反映が不十分などと3年生での実施に1&2年での実施から、3年での実施に変更した。(その境界では3年間に渡り、実施された世代も存在する)。表向きは「学習到達度を確認する」名目で神奈川県下で一斉に実施された。ただ、このテストは神奈川県内の公立高等学校の入学判定に反映されることになっており、最大で25%(内申点と合算すると75%)という非常に高い比重が置かれていた(神奈川方式)。

アチーブメントテスト方式の利点として、「一発勝負の要素が強い入学試験の比率を下げる」「学力水準の高い中学の生徒の内申点が他校の同程度の学力の生徒より低くなることを是正する」というものもあったが、

  • ほぼ全教科が筆記試験対象科目であった。
    • 対象が国語・数学・英語・理科・社会の主要5教科だけでなく、実技科目(美術・体育・音楽・技術家庭)の4教科にまで及んだ。2年次からほぼ全員が入試対策を始めることになり、生徒への負担が大きかった。
  • 生徒によっては学習意欲を減退させる副作用がみられた
    • アチーブメントテストと2年次内申点によって公立高等学校の入学判定の40%程度の点数が決まるため、実質的に2年修了時に志望校が絞られる。さらに3年次内申点を加えると入学試験前に70%以上の点数が決まるため、入学試験での巻き返しも期待しづらくなる。このため、試験が振るわなかった者は追い上げを諦め、振るったものは慢心するなど、目標を見失って学習意欲を無くす問題が指摘された。
  • 課外活動などが全く振るわなくなる
    • 公立高校の入学判定に極めて重要な試験が、2年生3学期というかなり早い段階で実施されることから、多くの学生が部活動などの課外活動にそっぽを向くことになってしまった。
  • 県外からの転入者に対する救済措置が全くなかった
    • 中学3年など、アチーブメントテスト実施後に県外から転校してきた生徒は、入試判定資料中におけるアチーブメントテストによる点数が実質的にゼロになる。転入者対象の試験などは一切行われないため、転入者はアチーブメントテスト受験者よりも不利な扱いを受けることになった。

など、問題点が多く指摘されたため、1995年頃から段階的に廃止措置がとられ、1997年には全廃された。

本人に通知されたものの実例

関連項目

参考文献


学力検査

(アチーブメント‐テスト から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/27 01:20 UTC 版)

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学力検査(がくりょくけんさ、: achievement test)、学力テストとは1個人学力状態測定する検査のことである。検査の結果は教育目標の達成度や相対位置で表現される[1]

学力検査は標準テストと教師作成テストに分けられる[2]

標準学力テスト

標準学力テストは特定の学校や地域を超えて比較可能な共通尺度で個人の学力を測定するためのテストである[3]。標準学力テストは個人の集団内での相対位置を評価することができる[1]。テストの得点は、全国の学生生徒を適切に代表する標本をもとに標準化され、それとの比較で受験者の学力が、平均50、標準偏差10の学力偏差値によって評価される。テストの内容は学習に使用された特定の教材に由来することは避けられる[1]
広義の心理検査の一種である。

標準学力テストの例
  • 教研式全国標準学力検査NRT
  • TK式領域別標準学力検査

教師作成テスト

教師作成テストは教師が授業で生徒に習得させることを目指した内容のうちどの程度が習得されたかを確認するために行われる[1]。1単元など範囲が狭く限られることが多い[1]

学力検査の体系

テスト形態

  • 客観テスト英語版
  • 論文体テスト(英称:essay-type test)
  • 概観テスト(英称:survey test)
  • 分析テスト

「入学者の選抜」と「学力検査」

法令、「学校教育法施行規則」(昭和22年文部省令第11号)においては、高等学校の入学者の選抜について「公立の高等学校に係る学力検査は、当該高等学校を設置する都道府県又は市町村の教育委員会が行う。」(第90条第5項)と定められている。

また高等学校の「入学者の選抜」は、調査書その他必要な書類や学力検査の成績等を資料として行うものとされ、学力検査は「入学者の選抜」の資料とされているものの必ずしも必要とされているわけではない(学校教育法施行規則第90条など)。

大学入試については、国公立大学において二次試験の際に「前期/後期日程個別学力検査」と称する場合もある。

学力検査に類似するもの

認定

調査

  • 全国学力・学習状況調査
    全国学力・学習状況調査は2007年度から行われており、小学校調査(対象: 小学校などの第6学年の児童)などと中学校調査(対象: 中学校などの第3学年の生徒)の2つがある。算数数学)と国語で行う。

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e 『新教育学大事典第1巻』野口裕之「学力検査」1990年 435-437
  2. ^ 福島県教育センターから 学力の分布とその対策 福島県診断標準学カテストの活用 教育福島0015号(1976年(S51)10月)-038page
  3. ^ 『学校用語事典』野嶋栄一郎 1985年 p122

関連項目


「アチーブメントテスト」の例文・使い方・用例・文例

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