アシュターディヤーイー "パーニニ文典"
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 13:50 UTC 版)
「パーニニ」の記事における「アシュターディヤーイー "パーニニ文典"」の解説
アシュターディヤーイー(Aṣṭādhyāyī (अष्टाध्यायी))はパーニニ文法の中心的な部分をなす。またそれゆえもっとも複雑な部分でもある。ダートゥパータ、ガナパータなどのサンスクリット語彙を入力として取り、正しく構成された語を生成するためのアルゴリズムについて記述している。アシュターディヤーイーは非常に体系的であり、技術的なものである。その方法論には現在の音素、形態素、語根などの概念を内在している。パーニニがまとめたものは冗長なところがなく、サンスクリットの形態論について余すところなく書かれているため、その完成度によって名高い。簡潔にあらわされたパーニニの文法は高度に分析された構造であり、バッカス・ナウア記法などの機械語を想起させる。彼の論理的で洗練された規則とテクニックは古代の言語学、そして現代言語学に大きな影響を与えた。 アシュターディヤーイーは3959個の規則(スートラ)を8章(アディヤーヤ)に分けて説明している。この8つの章はまたそれぞれパーダと呼ばれる4つの部分に分かれている。 テキスト中の例語や、談話の文脈に依存するいくつかの規則から、パーニニの地理的、文化的、歴史的な背景も窺い知ることができる。
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