アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌とは? わかりやすく解説

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アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/11 03:37 UTC 版)

シメオン・ソロモンによるシャドラクメシャクアベド・ネゴ

アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌英語: The Prayer of Azariah and the Song of the Three Holy Children)は、ローマカトリック教会ギリシャ正教の聖書や、古代ギリシアの七十人訳聖書においてダニエル書第3章23節の後に続く長い一節である。イングランド国教会の39信仰箇条では第6箇条に非標準として記載されている。プロテスタントの聖書からは、典拠が疑わしいとされて省かれている。

概要

この節には、3人の若者が燃え盛る炉の中に投げ込まれた時のアザルヤ(バビロニア語でアベド・ネゴ - ダニエル書第1章6-7節参照[1])の懺悔の祈り、炉で彼らが出会った天使についての簡潔な記述、そして解放されたと悟った時に彼らが神に感謝して歌った賛歌が含まれている。

「三人の若者の賛歌」は、正教会奉神礼では、早課などに入れられるカノンにおける第7歌頌のイルモス(連接歌)の一部に取り入れられている[2]聖大土曜日にはその歌の全文が、ダニイルの預言書(ダイエル書)3章1節からの部分と合わせ、誦経詠隊とによって交互に歌われる[3]

聖公会聖公会祈祷書では「ベネディシテ (Benedicite)」と呼ばれるカンティクムに見いだす事ができる。

ルーテル教会の朝の礼拝における任意の歌でもある。

原文と起源

ヘブライ語アラム語のダニエル書にはこの祈りと賛歌の節は見出せず、現存するあらゆる古代のユダヤ人の著作でも言及されていない。しかしこの一節はいくつかの古代の、特にギリシア語、古代シリア語、ラテン語の文献に記載されている。

これらの著作の起源は不明瞭である。この記述が元はヘブライ語(またはアラム語)で書かれたか、ギリシア語で書かれたか不確かである事には関係なく、多くの現代の学者は原文に従った根拠に基づき、元となるセム語の版が恐らく存在したであろうと推論している。これらの文書が書かれた時期も不確かであるが、多くの学者は紀元前2世紀か1世紀だという説を支持している。

脚注

  1. ^ Bible - 1 Daniel Chapter 1: 6” (ヘブライ語・英語). mechon-mamre.org. 2009年3月27日閲覧。
  2. ^ 『聖歌譜 徹夜祷』182頁、大阪ハリストス正教会、昭和41年9月1日再発行
  3. ^ 『受難週間奉事式略』829頁~840頁、1902年、東京 正教会本会印行

関連項目

外部リンク


アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌

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ダニエル書補遺」の記事における「アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌」の解説

詳細は「アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌」を参照 この文書正典でいうと3章挿入され付加部分である。元来特別に題名付けられていなかった。燃え盛る炉に投げ込まれたアザルヤ(アベデネゴヘブライ語表記)が代表として祈った祈り主な内容である。祈りに入る前に短い散文形式導入部存在するその後に、3人は炉に入れられる天使守られ、神を賛美する賛美アンティフォナ形式である)。祈り形式は『エズラ記』9:6-15や『ネヘミヤ記』9:5-37などに共通するものがある。 内容としては、正典の『ダニエル書3章燃え盛る炉に投げ込まれ三人」の変形である。 後半賛美部分は「万物の頌」と称され聖公会祈祷書の早祷にも使用された。

※この「アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌」の解説は、「ダニエル書補遺」の解説の一部です。
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