アキノタムラソウとは? わかりやすく解説

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あき‐の‐たむらそう〔‐たむらサウ〕【秋の田村草】

読み方:あきのたむらそう

シソ科多年草本州以西山野多く、高さ3080センチは3〜7小葉からなる羽状複葉夏から秋にかけ、の先や付け根に、数段わたって薄紫色の唇形の小花をつける。紫参

秋の田村草の画像

秋田村草

読み方:アキノタムラソウ(akinotamurasou)

シソ科多年草

学名 Salvia japonica


アキノタムラソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/01 08:50 UTC 版)

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アキノタムラソウ
アキノタムラソウ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: シソ目 Lamiales
: シソ科 Lamiaceae
亜科 : イヌハッカ亜科 Nepetoideae
: アキギリ属 Salvia
: アキノタムラソウ S. japonica
学名
Salvia japonica Thumb.

アキノタムラソウ (Salvia japonica) は、野原に普通な多年草。細長い穂を伸ばして、薄紫色の花を付ける特徴がある。

特徴

草丈は20cmから80cmにもなる[1]。茎は角張って四角形、まっすぐに立ち上がる[2]。根元で分枝して、数本の束を作る事もある。葉は対生で、その形は単葉のものから複葉に分かれるもの、それも三出複葉から一-二回羽状複葉にまでなるが、とにかく変異が多い。葉の長さは葉柄を合わせて3-15cmと変異の幅が大きい。葉身はおおよそ卵形、深緑で表面はつやがなくて草質、まばらに毛がでることもあるが、無毛のこともある。縁には粗くて丸い鋸歯が出る。

花期は7月から11月にわたる。茎の先端が分枝し、長く伸びて穂状に花を着け、花序の長さは10-25cmにもなる。花は長さ10-13mm、青紫色で唇形、やや斜め上を向いて咲き、花冠の内側の基部近くに毛環がある。雄蘂は2本で、はじめ花冠の上唇に沿って上に伸びて前方に突き出すが、葯が開いてしまうと下向きに曲がる[3]

和名は秋の田村草だろうが、意味は不明とのこと[4]。なお、タムラソウの名は、キク科にそれを標準和名に持つ種 Serratula coronata ssp. insularis(タムラソウ属)がある。こちらもその由来は不明[5]。漢名は紫参で、鼠尾草は誤りであると、牧野は記している[6]

生育環境

森林の林縁部から明るい草原、あるいは道ばたにも見られ、日本産のこの属のものではもっとも人里に出る。雑草的な性質が強く、草刈りなどにあっても、再び根元や茎の半ばから枝を出して花をつける。そのため、本来の姿とは大きく異なった形で咲いているのを見ることも多い。

分布

本州から琉球に生育し、国外では朝鮮と中国に分布する。

利害

よく見れば綺麗な花ではあるが、草姿がだらしなく、大きくなるので観賞にはあまり向かない。

分類

日本産のアキギリ属には○○タムラソウの名を持つものは他にいくつかあり、いずれも花や葉の形は似ている。それらの中では、この種が一番大きくなるもので、また、分布も広く、平地から低山でもっともよく見かけるものである。以下のような種がある。

  • S. omerocalyx タジマタムラソウ
    • var. prostrata ハイタムラソウ
  • S. ranzaniana ハルノタムラソウ
  • S. pygmaea ヒメタムラソウ
  • S. isensis シマジタムラソウ
  • S. lutescens
    • var. lutescens ウスギナツノタムラソウ
    • var. intermedia ナツノタムラソウ
    • var. crenata ミヤマタムラソウ
    • var. stoonifera ダンドタムラソウ

出典・脚注

  1. ^ 以下、主として佐竹他(1991),p.81
  2. ^ 牧野(1961),p.532
  3. ^ 牧野(1961),p.532
  4. ^ 黒崎(1997),p.232
  5. ^ 牧野(1961),p.675
  6. ^ 牧野(1961),p.532

参考文献

  • 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他『日本の野生植物 草本III 合弁花類』,(1981),平凡社
  • 牧野富太郎、『牧野 新日本植物圖鑑』、(1961)、図鑑の北隆館
  • 黒崎史平、「アキギリ」:『朝日百科 植物の世界 2』(1997)、朝日新聞社:p.231-232.


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